米国大統領のすぐそばに置かれているのは、容易にハッキングできる盗聴装置とカメラかもしれない。
その装置とは、Donald Trump大統領が使っている、セキュリティ対策の不十分な「Android」スマートフォンだと、New York Timesが米国時間1月25日付の記事で報じた。Trump大統領は、そのスマートフォンをいつも身近に置き、ホワイトハウスでテレビを見ながらツイートするのに使っているらしい。
Trump大統領は、民主党の政治家と組織の個人的な通信が次々とハッキングされた熾烈な選挙戦を経てきたにもかかわらず、依然としてセキュリティの低いスマートフォンを使用していることになる。個々の端末は、やる気さえあれば誰でもハッキングできると、セキュリティの専門家たちは述べている。
「狙ったスマートフォンに侵入してクローンを作れば、それで完了だ。持ち主はそのことに気付きもしない」と、シークレットサービスに勤務したのち、現在はCyberSponseのセキュリティ責任者を務めているLarry Johnson氏は指摘する。
シークレットサービスは、Trump大統領の就任に際してセキュリティ対策を施したスマートフォンを渡している。Johnson氏によると、この特別なスマートフォンは、機能がかなり限定されているという。Barak Obama前大統領は、シークレットサービスが用意した「Blackberry」を使って@POTUSのTwitterアカウントにアクセスしていたので、大統領がスマートフォンからツイートすること自体はこれまでもあった。潜在的な危険が伴うのは、ごく簡単にハッキングできる、セキュリティ対策の不十分なスマートフォンを身近に置いておくことだと、Johnson氏は述べた。
ホワイトハウスは、現時点でコメントの要請に応じていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス