新しい製品やサービスを開発するのは、どれほど大変なことか。少しでも関わったことがあるなら、なおさらその難しさを実感できるだろう。しかし、新しい製品やサービスを生み出さずにビジネスを続けていくことはできないわけであり、その道を避けて通ることは難しい。それならば、少しでも最短距離を行きたいと思うはずだ。
本書では、企業の商品開発に実際に携わっている著者が、商品開発にかける情熱を持って、より多くの現場で素晴らしい商品が開発されることを願って書いた1冊である。商品の中には、ヒット商品になるものもあれば、ほとんど売れずに販売を中止せざるを得ないものもある。いずれにしろ、商品を世に出すまでには、多大な労力がかかっているはずだ。本書は、その労力の何が良くて何は無駄だったのか、分析して次に生かすための指針ともなる。
本書が面白いのは、アイデア出しの手法や開発過程の重要事項などは後回しで、まずは「自分」の軸をしっかり持つというところから話が始まる点だ。開発に携わる自分自身の考えがブレていたり、素地がしっかりできていなかったりすることは、新しい商品を開発する以前の問題ということのようだ。ハッとさせられる。
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