2016年末ごろ、LINEで「#profile」問題が話題になったことを覚えているだろうか。「#profile」というハッシュタグをつけた状態で、タイムラインに10代による出会い系投稿が多数投稿されていた問題だ。これは、2016年9月頃から徐々に増えていた現象だ。
「#profile」とは元々、プロフィール写真を変更した際にタイムラインに出る通知についていたものだ。2016年5月にタイムラインに全体公開投稿ができるようになっていたことから、この公式とも言えるハッシュタグが出会い系に悪用されるようになっていた。ご存じの通り、QRコードは読み込むと友だち追加画面となり、友だち追加URLもクリックすれば友だち追加画面となる。
当時は、10代によるQRコードや友だち追加URLによる友だち募集や、出会いや恋愛を求める投稿が多数投稿されていた。
「中2/滋賀県/吹部/アニメ好き/黒執事/デュララ…」
など、詳細なプロフィールを載せて友だち募集している例を多数見かけた。LINE社はこの問題を把握しており、タイムラインに全体公開で公開された投稿は24時間モニタリングしているということだったが、現状はどうなっているのか。中高生の利用における問題点までを見ていきたい。
現在、プロフィール写真を変更しても、ハッシュタグ「#profile」がついた通知がタイムラインに投稿されることはなくなっている。もともと友だち募集系のハッシュタグは多数あるが、「#profile」が特に使われたのはデフォルトで投稿されていたためと考えられるので、これは大きな改善点だろう。
しかし、「#profile」でタイムラインを検索すると、相変わらず10代による投稿が多数見られる状態だ。そのほとんどは出会い系目的とみられるものだ。同ハッシュタグ付きの投稿は、PCからも読むことができる。スマホからは「#profile」がついた投稿のハッシュタグ部分をタップするか、自分で「#profile」がついた投稿をしてからタップすると読める。
なお、検索するためにタイムラインに検索用ハッシュタグを投稿しようと「#」を入力すると、自分が入力していない候補が多数表示される。おそらく多くのユーザーが入力しているハッシュタグとみられる。
LINE社の言うとおり、投稿数はものすごく多い。「#profile」を検索すると、時間帯によっては1分で10単位で投稿されている。最新の投稿を見ていくと、QRコードや友だち追加URL、出会い目的の投稿が多数見つかる。試しにURLをタップすると、友だち追加画面となった。私と同時に見ていたユーザーは友だちに追加できた可能性が高い。コメント欄にもつながりたいという旨のコメントとともに、QRコードがずらずらと貼られていた。
調べている間に30分くらい前の出会い系を目的とした投稿が削除された模様で、タップすると「管理者によって削除されたコメントです」などと表示された。投稿によってはコメント欄のみ消されているところもある。
「管理者」とはLINE社のことだ。リアルタイムにLINE社によって問題投稿やコメントが削除されているのだ。Twitterでも、「LINEにQRコードやURLを載せたら管理者によって削除された」という旨のツイートが複数見られる。
また、LINEの公式Twitterアカウント(@LINEjp_official)に対して「違反のタイムラインでもなく気分を悪くするような内容でもない。自己紹介のTLまで『管理者によって削除されました』と出ていて怒りを感じる」などのリプライを送っているユーザーもいる。取り締まりが厳しくなっており、問題がある投稿が早い段階で削除されていることは間違いないようだ。
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