半導体大手のQualcommが韓国で独占禁止法に違反したとして、同国で過去最大規模となる課徴金の支払いを命じられた。韓国公正取引委員会(KTFC)はこの3年近くにわたり同社を調査していた。
KTFCはQualcommに対し、「不公平なビジネスモデル」を有してそれを実行することにより独占的地位を築いたと指摘。同社に1兆ウォン(約8億5000万ドル)超の課徴金を支払うよう命じた。
Qualcommはこれに対抗するとの声明を発表し、何十年にもわたって韓国や世界中に存在してきた特許ライセンスの慣行に従ってきたと主張した。同社のビジネスモデルは競争を促すものであり、巨額の課徴金は道理に合わないとしている。
KFTCは報告書の中で、LTEチップセットに関するQualcommの独占的地位について指摘しており、34%を占めていた2010年から5年間で69%に倍増したと述べた。また同社と競合するチップセットメーカーに対し、特許ラインセンスの供与を拒否していたとも指摘している。
さらに報告書によると、「Qualcommのライセンス条件が不公平なものであっても、携帯端末メーカーは我慢して受け入れるしかない構造になっている。なぜなら、モデムチップセットの供給が停止されたら、携帯端末メーカーは全ての事業が停止するリスクに直面することになるからだ」という。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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