FacebookのWhatsApp買収計画に関する2014年の審査中、Facebookが「事実と異なる、または誤解を招く情報」を提供したと、欧州委員会(EC)が指摘した。
ECによると、FacebookのWhatsApp買収計画を審査したとき、ECはFacebookが同社のユーザーアカウントとWhatsAppのユーザーアカウントをマッチングする可能性について調査したが、Facebookは両社のユーザーアカウントを自動マッチングして信頼性を担保することはできないと述べたという。
しかし8月、WhatsAppはサービス利用規約とプライバシーポリシーの改定の一環として、WhatsAppユーザーの電話番号をFacebookユーザーのIDとリンクさせる可能性を発表した。
ECは現地時間12月20日にFacebookに送付した異議告知書の中で、「買収計画審査中のFacebookの発言や回答の内容に反して、FacebookユーザーのIDをWhatsAppユーザーのIDと自動マッチングする技術的可能性は2014年の時点で既に存在していたというのが、ECの予備的な見解だ」と述べた。
「したがって、Facebookは故意または過失によって、事実と異なる、または誤解を招く情報をECに提供し、EU合併規則のもとでの義務に違反したのではないかと、ECは現段階で懸念している」(EC)
ECによると、現在の調査は、2014年10月に承認された両社の合併自体には影響しないという。Facebookは2017年1月31日までに異議告知書に回答する必要がある。また、本件に関するECの予備的な懸念が立証された場合、ECはFacebookの売上高の最大1%に相当する罰金を科す可能性があるという。
Facebookは声明の中で、「当社はECのプロセスを尊重しており、事実の完全な精査によって、Facebookが誠意を持って行動したことが証明されると確信している。当社は技術的な能力と計画について、一貫して正確な情報を提供してきた。それには、WhatsApp買収に関する提出書類と、WhatsAppの2016年のプライバシーポリシー改定前に当社が自発的に行った状況説明も含まれる」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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