ソニーが本気で乗り出すデジカメ「α」のプロユース戦略--動画が追い風

加納恵 (編集部)2016年12月09日 07時30分
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 ソニーは、デジタルカメラ「α」シリーズで、プロユーザーの取り込みに本腰を入れる。銀座をはじめ、全国5カ所のソニーストア内にプロフォトグラファー、ビデオグラファーから一般ユーザーまでをサポートする「α Plaza」をオープン。製品体験からメンテナンス、セミナー開催などのサポート業務を一貫して請け負う。


ソニーストア銀座内の「α Plaza」

デジタルイメージング市場とソニーのビジネストレンド

 ソニーでは、2014年5月にプロサポートを開始。2015年に「α7R II」「α7S II」を発売してからは、会員数が急拡大しており、12月現在、前年同月比約2倍の会員数を獲得しているという。


ソニーマーケティング代表取締役社長である河野弘氏

 「カメラは業界全体として下降線を描いているが、ソニーでは大変元気なカテゴリ。コンパクトタイプはスマートフォンへの代替が進んでいるが、αは高級コンパクト機として市場を牽引、レンズ交換式はフルサイズ機を中心にソニーのポジションが上がっている」と、ソニーマーケティング代表取締役社長である河野弘氏は、カメラ市場の現状を説明する。

 プロサポート会員急増のきっかけとなったα7R IIは、約4240万画素のフルサイズ裏面照射型CMOSセンサを搭載、α7S IIは最高ISO 40万9600の高感度撮影ができるなど、両機種ともに他のデジタルカメラとは差異化したスペックが目立つ。なかでも注目は全画素読み出しの4K動画記録に代表される動画撮影だ。

 「プロ写真家の方に特に需要が増しているのが動画の撮影。静止画に加えて動画も撮影するケースが増えている」(河野氏)と話す通り、ソニーでは動画ニーズの高まりをプロユーザー獲得への勝機として捉える。α Plazaでは、機材点検、清掃、修理サポートのほか、動画撮影パッケージの貸出も実施。「ソニーイメージングプロサポート窓口銀座」では、動画の編集作業ができるPCなども用意する。

 もう1つの“強み”に据えるのはコンパクトさだ。αシリーズは、撮影現場への複数台持ち込みやサブ機としての使い勝手が良く、機動力に優れる。「静止画、動画ともに小型のシステムでの仕事が求められることも増え、プロ写真家の方に使い始めていただいている。プロユースを定量的に捉えることは難しいが感覚としては3割弱程度」(ソニーマーケティングプロダクツビジネス本部デジタルイメージングビジネス部統括部長の小笠原啓克氏)と、プロの現場におけるαの導入状況を話す。

 αPlazaは、ソニーストア銀座、名古屋、大阪、福岡天神で同日にオープンし、2017年春以降の開店にあわせ。ソニーストア札幌にも設置。一般ユーザー向けのカメラ撮影テクニックや使い方セミナーを実施する「αアカデミー」も、各拠点で開校する計画だ。

 プロサポートとしては、本体、レンズ全機種の試用貸出、マイク、ライト、PC、ソフトなども他社の協力を得た形で貸出を実施する。


ソニー・イメージング・プロ・サポート

クリーニングブース
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