ウェブサイトの多言語化開発ツール「WOVN.io」を提供するミニマル・テクノロジーズは12月9日、SBIインベストメントをリードインベスターとし、凸版印刷、SMBC ベンチャーキャピタル、アドウェイズから総額3億円を調達したと発表した。
同社では、2014年よりWOVN.ioを提供しており、これまでに東京急行電鉄 、バンダイ、リクルートホールディングス、渋谷109、WEGOなど、8000社を超える事業者に導入されているという。導入事業者からは、「海外向けサイトの運用コストが9割削減した」「コンバーション率が2倍になった」といった評価を得ているという。
ミニマル・テクノロジーズは、今回の調達資金をもとに、東京五輪を前に今後増えていくことが予想されるウェブサイトの多言語化ニーズに応えるべく、機能改善や新機能開発を進めるほか、WOVN.ioの認知拡大に向けたマーケティングへ投資するという。
さらに、凸版印刷との業務提携を発表。凸版印刷が得意とする印刷物から、ミニマル・テクノロジーズが提供するウェブサイトに至るまで、トータルな多言語対応を可能にする「オフライン・オンライン多言語化ソリューション」の開発に着手する。
凸版印刷は、「何度も旅したくなる日本」の実現をコンセプトに、さまざまな企業と連携して「旅道(たびどう)プロジェクト」を推進している。このコンセプトに基づき翻訳効率を大幅に向上させる翻訳支援システム「SupporTra(サポートラ)」を開発。印刷物などの多言語化ソリューションを提供していたが、ウェブサイトの多言語化に関しては翻訳作業以外のシステム開発の部分で、エンジニアの工数確保とそれに伴う投資がハードルとなり、なかなか進まない状況だったという。
今回の提携により、WOVN.ioがウェブサイトなどのオンライン多言語化提供を容易にし、凸版印刷の翻訳支援システムのノウハウを生かすことで、オフラインとオンラインの翻訳データを統合した多言語ソリューションを共同開発する。同ソリューションにより、たとえば、実店舗とECサイトの双方において、統一的に翻訳されたキャッチコピーや商品名を利用できるなど、ウェブからリアルまでシームレスに多言語対応が可能になるとしている。
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