Sansanは12月1日、同社が提供する法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」において、三井物産の全社標準ツールとして指定されている範囲に、日本国内に加えて新たに中国・アジア大洋州地域が加わったと発表した。
Sansanは、組織内の名刺をデータベース化してシェアする法人向け名刺管理サービス。名刺をスキャナやスマホアプリで読み取り、アップロードすると、入力オペレータが名刺情報を正確にデータ化。クラウド型アプリケーションを通して組織内で名刺情報を共有・活用できるようになる。
同社によると、総合商社として幅広くグローバルビジネスを手掛ける三井物産は、3月に全社の標準名刺管理サービスにSansanを指定する基本契約を締結。以降、国内拠点の利用は関係会社を含めて1900名以上に拡大し、名刺を通じた組織的な人脈情報共有基盤として活用されているという。
近年、三井物産では、顧客のニーズに応えるため従来のエリアから商品別に対応する体制に変化しており、海外拠点と日本国内との情報連携、また海外拠点内での人脈情報を引き継ぐ重要性が高まっているという。
中国・アジア圏では、紹介によるビジネスコネクションを大切にしており、担当の人脈を元に営業活動を行うことも多く、採用時にはその人がどれだけの人脈を持っているかを検討するケースがあるという。一方、現地法人の担当者や駐在員が異動して人脈が途切れてしまうこともあった。
民族の多様性のある海外マーケットでの展開では、例えば、文化や食事の嗜好などもさまざまで、日本以上に個々の顧客についてきちんと情報を共有して引き継ぐことがきめ細かな対応に繋がるという。これらのニーズをSansanによって解決し、日本と各国間で人脈情報を共有して有効活用すること、また現地採用しているスタッフが持つ独自性の高い人脈も含めて組織の資産としての継承により、海外拠点の事業展開のさらなる加速が期待できるという。
三井物産によると、国内でSansanを利用していた社員から赴任先でも継続して利用したいという要望があり、国内に加えて中国および、シンガポールをはじめとするアジア大洋州地域もSansanを標準名刺管理サービスとして指定する契約範囲に含むことになったという。
アジア圏の一部で先行して導入を開始し、今後は他のエリアや中国への展開も予定しているという。
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