KDDIは11月1日、2016年3月期上期(4~9月)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比7.0%増の2兆3015億8100万円、営業利益は同18.0%増の5326億3600万円、純利益は同17.5%増の3261億4800万円で、増収増益となった。KDDI代表取締役社長の田中孝司氏は、「今期の目標に向けて順調な進捗」と胸を張った。
第2四半期のau純増数は11万8000台となった。「auスマートバリュー」による新規契約や、タブレットやルータの新規契約の増加、またUQ mobileなどのMVNOの増加によるものだという。auスマートバリューにおける、累計au契約数は1212万契約、世帯数は601万世帯となった。総合ARPA(1人あたりの月間売上高)は、前年同期から210円増の6340円だった。
その他の数字としては、「auスマートパス」の会員数が、前年同期比9.3%増の1487万契約、決済サービス「au WALLET」のプリペイド・クレジットカードの有効発行枚数が9月末時点で1960万枚となった。また、同社が力を入れているグローバル事業の上期の売上高は1337億円で、このうちミャンマーやモンゴルなどの通信事業を始めとするコンシューマ事業が売上げの31%、データセンターなどのICT事業が29%を占めた。
同日の決算会見では、10月7日に総務省から受けた行政指導について質問が集中した。KDDIは、ガイドラインに沿わない不適切な端末購入を補助したとして、NTTドコモ、ソフトバンクとともに指導を受けていた。複数の割引クーポンを組み合わせた場合に、端末の実質負担額が数百円になるケースがあったとしている。
田中氏によれば、10月31日に改めて総務省に指摘内容について報告するとともに、口頭で注意を受けたとしている。また同社は同日に、auスマートバリュー提携事業者(ケーブルテレビなど)加入者向けのクーポンや、auを解約した顧客向けのクーポンの割引金額を減額することを発表していた。すでに配布済みのクーポンも対象になるという。
田中氏は、「(ガイドラインの)運用を徹底できていなかったところは、我々の反省ポイント」と語り、株主優待券も含めて、あらゆるケースでガイドラインを違反しない価格設定に努めていきたいと語った。
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