NTTドコモは10月28日、2017年3月期第2四半期(4~9月)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比3.3%増の2兆2883億4400万円、営業利益は同26.6%増の5855億9700万円、純利益は同27.8%増の4054億700万円となった。モバイル通信サービスや固定回線サービスの収入が増加したほか、償却方法の変更などにより営業費用が減少し、増収増益となった。
上期の携帯電話の契約数は、前年同期比6%増の7294万契約、スマートフォンとタブレットの利用者数は同11%増の3409万契約となった。また、料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」の契約数は同1.4倍の3342万契約、また固定通信「ドコモ光」の契約数も同3.5倍の253万契約となった。同日には、ケーブルテレビ事業者と提携し、同顧客向けにドコモ光を提供することも明らかにされた。ARPU(1ユーザーあたりの月間売上高)は前年同期から230円増の4420円。
NTTドコモ代表取締役社長の吉澤和弘氏によれば、9月16日に発売された「iPhone 7/7 Plus」は、当初は入荷数が少なかったこともあり、前年の「iPhone 6s/6s Plus」に比べると「スタートダッシュでは(販売台数が)少なかった」(同氏)が、現在は入荷が潤沢になりつつあり、前モデルの勢いを抜いているという。ただし、人気の新色「ジェットブラック」については、すべての予約者の手元に届くまでには時間がかかるとのこと。
また同社は、ガイドラインに沿わない不適切な端末購入を補助したとして、KDDI、ソフトバンクとともに、10月7日に総務省から行政指導を受けた。ドコモでは、2012年からクレジットカードの支払額に応じて端末代金を割り引くクーポンを配信しており、問題はないと認識していたが、ガイドラインの適用にともない、是正の対象になったとしている。すでに、クーポンを「dポイント」に変える、割引対象の機種を減らすなどして、対策を講じているとした。
コンテンツサービスや金融・決済サービスなどのスマートライフ領域の営業利益は、前年上期の424億円から44%増の609億円で、2016年度の目標である1200億円に向け着実に進捗しているとした。直販ストア「dマーケット」は、電子雑誌読み放題の「dマガジン」を筆頭に契約者が増え、前年上期の1395万契約から1534万契約まで増加しているという。
パートナー企業と連携して新たなサービスや価値を提供する「+d」のパートナー数は164社まで拡大。たとえば、ドローンの領域では、仙台市と防災・減災などの活用で連携しているほか、新潟市とは水稲や海岸保安林の維持・管理などで連携。また、福岡市とはセルラードローンを活用した買い物代行サービスの実証実験なども実施する。このほか、2020年に向けて横須賀市と翻訳アプリの実証実験も実施した。
同日には、育児をする親を応援する「ドコモ 子育て応援プログラム」を11月1日から開始することも発表された。小学校を卒業するまで、毎年子どもの誕生月に3000ポイント分のdポイントをプレゼントするほか、写真や動画をまとめて保管できる「ドコモクラウド」において50Gバイト分を無料で提供するという。さらに、写真を毎月フォトブックにしてくれる月額280円の「フォトコレクションプラス」も無料にする。
キッズケータイ向けの新料金プラン「キッズケータイプラス」を11月1日から提供することも発表された。12歳以下の子どもが利用するキッズケータイを月額500円で利用できる「カケホーダイ&パケあえる」契約者向けのプランで、家族内の通話が無料になるという。
さらに、特定非営利活動法人ひまわりの会とともに、妊娠中から子育て中のユーザー向けに「母子健康手帳アプリ」を新たに開発し、10月28日から無料で提供することも発表された。これまでスマートフォンやタブレット向けに提供している「母子健康手帳」の機能を拡張し、新たにドコモが博報堂DYメディアパートナーズの協力を得て運営するという。
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