富士通コネクテッドテクノロジーズは10月25日、富士通ブランドの冬・春商戦に向けた新製品発表会を開催した。
同社は2月に富士通より携帯電話事業を分離する形で設立した富士通の子会社だ。富士通コネクテッドテクノロジーズ 代表取締役社長の髙田克美氏は、同社が目指す方向性を改めて説明した。スマートフォンも成熟期を迎えたことから、ワイヤレスやセンシング、セキュリティなど、これまでの携帯電話開発で培った技術をコアにして、デバイスだけでなくさまざまなサービスやソリューションを展開するほか、従来とは異なる業種のユーザーに対しても課題解決を提案していくことを目指すと話した。
特に力を入れていくとしているのがサービスで、代表例としてシニア向け端末「らくらくホン」シリーズ向けに提供しているSNS「らくらくコミュニティ」の強化を挙げた。同サービスは既に80万人の登録数を誇り、今年末には100万人の到達を目標にしている。今後より質の高いコンテンツを拡充し、さらにNTTドコモのコンテンツやサービスと連携するなど、新サービスの導入を積極的に進めたい考えを示した。
その同社が冬・春商戦に向けて提供を発表したのは、NTTドコモ向けの5機種だ。今回はそのうち、12月の発売が予定されている3機種について、執行役員の林田健氏が特徴などを説明した。
中でも説明に多くの時間を割いたのは、新しいフラッグシップスマートフォン「arrows NX F-01J」だ。F-01Jは特に安心して使えること、特に堅牢・耐久にこだわって開発した端末で、同社が強くこだわったのは堅牢でありながら、スリムでプレーンなデザインを実現することだ。スマートフォンは日常での利用時間が長いことから、アウトドアの趣味を持つユーザーであってもスリムなデザインを好む傾向が強いことが、その背景にあるようだ。
そのために導入したのが、曲げや歪み、傷などへの耐性を強化した「SOLID SHIELD構造」だと林田氏は話す。F-01Jはステンレスホルダの厚みをアップし、さらに内部の両側面にステンレスフレームを追加。それを落下衝撃シミュレーションによる検証によって最適に配置することにより、曲がりにくいボディを実現しているという。
さらにF-01Jには、arrowsシリーズでは初めて、ボディ素材にハードアルマイト加工を施した7000シリーズのアルミ合金を採用。ディスプレイにも0.7mmと厚めのGorilla Glass3を採用し、傷や摩擦への耐性も実現している。これら一連の取り組みの結果、1.5mの高さからコンクリートに落とす試験という過酷な試験を26方向から実施し、画面割れが起きない堅牢なボディの実現が可能になったとのことだ。
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