自動運転トラックの新興企業Ottoは5月、セミトレーラートラックを自律走行車に改造する技術を発表した。それから数カ月を経て、同社はこのたび、ドライバーの操作に頼らず荷物を配送することに初めて成功した。
Ottoは米国時間10月25日、自律走行型のセミトレーラートラックを使って、「Budweiser」のビール缶多数をコロラド州のフォートコリンズからコロラドスプリングスまで運んだことを発表した。この試験走行には、Uberの設立間もない運送部門とビール製造会社のAnheuser-Buschが協力している(Uberは8月、Ottoの買収を発表した)。トラックはVolvo製で、レーダーとLIDAR(光検出と測距)センサ、それにカメラを利用して、自律運転を完遂した。走行中はドライバーが安全のために乗車し、高速道路でのトラックの走行を監視していた。
ただし、この走行は完全に自律的に行われたわけではない。Ottoのシステムは、高速道路での運転の負担を軽減することが目的だ。道幅の狭い市街地での運転は、ドライバーが行う必要がある。
Anheuser-Buschは今回の成功を祝うため、自律走行運転を記念する特別なビール缶を作った。Ottoの小さなロゴの下に「First Delivery by Self-Driving Truck」(自律走行トラックで初出荷)という文字が記されたしゃれたデザインの缶だ。
当然ながら、この技術が実用化されるまでには、まだ長い道のりが待っている。だが、こうしたトラックが州境を越えて走行できるようになれば、人間の体力の限界を超えることが可能になる。そのときに初めて、本当の意味で祝福できるようになるのだろう。もしかすると、その際には本物のビールを運ぶようになるかもしれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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