質問を的確に理解・返答する対話AI--NTT Comが提供開始

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 NTTコミュニケーションズは10月24日、自然な日本語を高い精度で理解し、必要な情報を自ら聞き出すといった人間らしい対話ができるAI「Communication Engine COTOHA(コトハ)」を、10月31日より提供開始すると発表した。利用料金は、月額税別300万円から。

 COTOHAは、NTTメディアインテリジェンス研究所が40年以上にわたり蓄積・精錬した30万語に及ぶ日本語データベースや、多量の文型サンプルに照らして係り受け構造の意味を理解する述語項構造解析技術、膨大な文例に基づいた類似度判定技術などを結集。また、IPsoftのAIエンジンを融合させたコミュニケーションエンジンと、NTTグループのAI関連技術「corevo」を用いている。

 自然な日本語を高い精度で理解し、自発的に相手との対話を積み重ねることで、コンタクトセンターにおけるエンドユーザーからの問い合わせ対応や企業内のヘルプデスク業務に対応する。将来的には、電話やSNSを介した販売活動なども担えるコミュニケーションエンジンを目指すという。

「COTOHA」イメージ図
「COTOHA」イメージ図

 自然な日本語を理解するためには、個々の単語に対するメタレベルの情報(例:「千代田区」は「地名」で「東京都内にある」)に加え、“てにをは”など係り受け関係の把握に基づいた文意の理解、表現のゆれを理解できる語彙(例:「申し込みたい」と「契約したい」の意味は似ている)などが必要で、通常、AIがこれらを習得することは容易ではないという。

 これにより、ユーザーの質問を的確に理解できるため、コンタクトセンターなどにおいて人手を介さずに完結する対応数を大幅に増やせるという。また、問い合わせてきたユーザーごとに対話内容を記憶するため、以前に習得した情報を踏まえた対話が可能。ユーザーが脱線した疑問を投げた場合でも、その疑問に回答した後に話を元に戻すなど、人間のオペレーターのような柔軟な対応が可能だという。

 さらに、回答が難しい問い合わせは、人間のオペレーターに自動で取り次ぎ、その後のユーザーとオペレーターのやり取りを理解し、ノウハウとして蓄積する。このため、対応ノウハウを逐次COTOHAにインプットしなくても、半自動的に対応能力を強化できる。

 手動で応対シナリオを学習させる際にも、類似度判定技術の活用などにより、表記ゆれなどシナリオから外れた内容にも対応できるため、少ない稼働でCOTOHAの設定・チューニングが可能となる。また、予約の受け付けや請求書発行などの業務処理を、エンドユーザーとの対話の結果を受けたCOTOHAが自ら遂行することもできる。

 同社によると、COTOHAの導入により企業は、コンタクトセンターなどにおける一次対応の自動化(24時間365日対応)、それに伴う応答率上昇とエンドユーザーの満足度向上、劇的な生産性向上などが可能だとしている。

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