これに加えて最近では「Yahoo! 地図」も併せて活用している。こちらは「地図」機能のみならず、「雨雲レーダー」も含まれている。また、私の住む釜山などは日本から特に近い距離にあることから、海外と言えど、天候に関する情報がカバーされている。よって、雨雲が近づいている場合は「雨雲が近づいています」と携帯に知らせてくれるわけだ。
9月の地震に加え、10月5日には台風18号が韓国の済州島と南部を直撃、猛威をふるい大きな被害をもたらした。やはり、この時も詳細な雨雲の動きを約6時間先まで見ることができるため、台風の動きを読むのに役に立った。
従来より、韓国の気象庁の予測に対しては「詳細でない上、ハズレが多いのであてにならない」という残念な声が多く聞かれる。今回の地震や台風で国民が自国の情報よりも日本の情報やアプリに頼る現状は、何とも皮肉な気がしてならない。
2016年は韓国にとって、記録的猛暑、地震、台風と自然災害の当たり年とも言える。こうした災害を教訓に、日本の安全対策や訓練法、防災用品について学ぼうという声や姿勢が出始めている。もはや、世界各地で自然災害が頻発する現在、「自分の国は安全である」という過信は捨てるべきではないだろうか。
日本のアプリが韓国で注目を集めている背景には、国全体が災害や危機管理について考える時期にきており、国民の間にも防災意識が芽生え始めているからともいえる。日本の情報収集の地道さや綿密さに習い、韓国でもこうしたアプリが定着していくことが望まれる。
(編集協力:岡徳之)
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
パナソニックのBioSHADOWが誘う
心地良い室内空間のつくりかた
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス