とはいえ、めまいがすることがあるのも事実だ。カメラがユーザーの動きをうまくトラッキングできなければ、プレイ中に疑似の床がずれ動くことがある。これは非常に奇妙な感覚だ。まるで酒に酔って、しっかりと立っていられないような感じである。
筆者はOculus Riftを短時間使用したほか、HTC Viveを何時間も使ったことがある。その経験に基づいて判断すると、PSVRの全体的な体験はほかの「完全なVR」ハードウェアと同じ水準にある。全体的な体験と言及するのはVRへの没入感が関係するからであり、必ずしも視覚的な忠実度は含まれない。Oculus RiftとHTC ViveはPSVRを若干上回るスクリーン解像度を提供するが、パフォーマンスはPCのスペックによって変化する。一方、PSVRはPS4に接続するので、パフォーマンスは一律だ。
PSVRで最も優れているのは、ヘッドセットだ。筆者がこれまでに装着したVRヘッドセットの中で、最も快適だと思う。ただし、最も軽量なヘッドセットでは決してない。PSVRのヘッドセットはプラスチック感が若干あるものの、安っぽいとは思わない。ほとんどの人の頭のサイズに合うように調節できるようだ(頭が巨大だと言われることのある筆者でも、快適に装着できる)。筆者は、本体の中に収納できるバンドアジャスタやスライドするスコープも気に入っている。とはいえ、筆者が装着し続けられるのは最長でも30分~45分で、これ以上になると、休憩しなければ、という激しい気持ちに必ず襲われる(これは、ほかのどんなVRヘッドセットでも同じだ)。
ヘッドセットのレンズは汚れやすい。睫毛がついたり、装着具合を調節中に誤って汚してしまったりして、2つのレンズをきれいにしなければならなくなることが頻繁にあった。
汗の問題もある。筆者は普段から非常に汗かきだ。しかし、PSVRを試してもらったすべての人が、使用後に眉毛の上に汗をにじませていた。PSVRはそういうものだ。このことがPSVRを購入しない理由になるかといえば、全くそんなことはない。ある程度身だしなみを整えなければならない予定が入っているときは、その直前にPSVRで1時間遊ばなければいいだけのことである。
ヘッドセットのインラインリモコンに音量調節用のボタンが備わっていることは気に入っている。同梱のイヤホンもこのインラインリモコンに接続する(自分の所有するイヤホンを使うこともできる)。イヤホンのケーブルが身体に絡まることもよくある。ケーブルに引っかかって、イヤホンが外れてしまったときはいらいらするかもしれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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