米ヤフー、全ユーザーの受信メールを監視か--当局の要請で

Laura Hautala (CNET News) 翻訳校正: 編集部2016年10月05日 11時55分
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 米国家安全保障局(NSA)と米連邦捜査局(FBI)が米Yahooに対して、全ユーザーの受信メールの検索を求める秘密命令を発したことを受けて、同社は2015年に監視ツールを開発したという。Reutersが報じている。

 Reutersが匿名の元Yahoo従業員の話として報じたところによると、NSAとFBIはYahooに対して、「特定の文字列」を検索するよう要請したという。例えば、それは受信メールや添付ファイルに含まれる特定の語句のことかもしれないと、情報筋はReutersに述べた。

Marissa Mayer氏
Marissa Mayer氏
提供:ChrisFarina, Corbis via Getty Images

 Reutersの報道によると、Yahooの最高経営責任者(CEO)のMarissa Mayer氏は、その命令に従う決定を下したという。その決定を受けて、最高情報責任者(CIO)のAlex Stamos氏は2015年6月に同社を退職した。報道によると、Stamos氏は部下に対し、プログラムの脆弱性が原因で、保存された顧客の電子メールにハッカーがアクセスできるようになるおそれがあると言っていたという。同氏は現在、Facebookの最高セキュリティ責任者(CSO)を務めている。

 Yahooが従ったのと同じ秘密命令がほかの企業にも発せられたのかどうかについて、Reutersは確証を得ることができなかった。

 Yahooの広報担当者は電子メールで、「Yahooは法律を遵守する企業であり、米国の法律に従う」と述べた。FBIとNSAにコメントを要請したが、すぐに回答を得ることはできなかった。

 Yahooが当局の命令に従ったとする今回の報道は、消費者のプライバシーに対するテクノロジ業界の公の立場と対照的だ。Appleは1月、カリフォルニア州サンバーナディーノで発生した銃乱射事件で使用された「iPhone」に関して、暗号化を破るカスタムコードを記述するようFBIから要請されたが、それに従わない姿勢を示した。3月には、最終的な裁定が下されることなく決着した訴訟で、40社以上の大手テクノロジ企業がAppleを支持する法廷助言書に署名した。

 Microsoftは、ユーザー情報を求める政府要請の口外禁止命令に抵抗してきた。

 Appleの最高経営責任者(CEO)を務めるTim Cook氏はユーザーのプライバシーに関する声明文の中で、「Appleはこれまで、自らのすべての製品とすべてのサービスにおいて、どの国のどの政府組織に対してもバックドア(情報の裏口)を設ける協力をしたことはありません。(中略)今後も決して許容しません」としている。

 裁判所命令に従ったことに関して、Yahooだけが非難されるのはおかしいとする意見もある。サイバーセキュリティ企業Zscalerの最高情報セキュリティ責任者(CISO)を務めるMichael Sutton氏は、ほかの企業もYahooと同じ秘密命令を受けた可能性は極めて高いと述べている。

 

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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