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なぜ10代はLINEのブロック、既読スルーに悩まされるのか - (page 2)

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ブロックを恐れる気持ちから生まれた「ブロック大会」「友だち確認」

 徐々にあまり会わなくなって関係が自然消滅する…それは誰にでもあることだ。しかし、SNS上では自然消滅はなく、関係性は0か1か。関係性を断つには、自ら友達・フォロー関係を断ったり、ブロックするしかない。拒絶が視覚化されるため、された側は深く傷つくことになる。

 以前、LINEで流行っている「ブロック大会」を紹介したことがある。ブロック大会は、「LINEが重くなったので友だちを整理する」という口実で行われることが多い。背景には、自分が書いたことに必ず返事がほしいという心理のほかに、「ブロックされていないかどうか確認する」という意味もある。

 最近はブロック大会が流行りすぎてしまい、「友だち確認」というものも登場している。「このTL(タイムライン)見られている人強制スタ(スタンプ)。押さなかった人ブロックするかも」などの文言とともに始まるものだ。タイムラインが見られているかどうかで、ブロックされていないかどうかを調べているのだ。

 ブロックは友達・フォロー解除に並んで、明確な人間関係の拒絶だ。いつも拒絶されることを恐れ、確かめずにはいられない10代の姿が見えてくるのではないか。

相手への思いやりの気持ちを

 LINEだけでコミュニケーションしていると、疑心暗鬼に囚われたり、LINEの機能に振り回されてしまいかねない。しかし、リアルな人間関係があれば、「既読スルー」「未読スルー」が問題になることはまずないだろう。「部活で忙しいから返事が遅いのでは」と相手の状況が想像でき、怒りも生まれないはずだ。ましてや、されてもいない「ブロック」を心配する必要はないはずだ。LINEはあくまでリアルの補完ツールであると認識すべきであり、リアルなコミュニケーションにこそ時間を割くべきだろう。

 ある男子高生は、「いつもトークを送っても返事をしないやつがいる。せめて既読をつけてくれると確実に伝わったとわかるからいい」と言っていた。別の女子高生は、「既読スルーとかまったく気にしていない。忙しいから自分もよくやってしまうし、されても気にならない」と答えていた。「既読」の意味は人によって異なり、ある人にとっては強い意味を持つが、まったく気にしない人もいることは知るべきだろう。

 リアルなコミュニケーションを学んでいる最中の10代には、LINEでのコミュニケーションは非常に難易度が高いようだ。人によって感じ方も違えば、置かれている状況も異なる。人による違いを知り、相手に対する思いやりを育てる良い機会とするよう、子どもにアドバイスしてあげてほしい。

高橋暁子

ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディア等の記事の執筆、企業等のコンサルタント、講演、セミナー等を手がける。SNS等のウェブサービスや、情報リテラシー教育について詳しい。
元小学校教員。
『スマホ×ソーシャルで儲かる会社に変わる本』『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』(共に日本実業出版社)他著書多数。
近著は『ソーシャルメディア中毒 つながりに溺れる人たち』(幻冬舎)。

ブログ:http://akiakatsuki.hatenablog.com/

Twitter:@akiakatsuki

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