ネット接続されたドアロックを手がけるAugustと、車庫のドアを開閉できるアプリを開発するGarageioのスマートホーム企業2社は、荷受け人の不在時にAmazon.comの荷物を宅内に配達できるよう取り組んでいる。The Informationの報道によると、すでにシアトルで初期テストが実施されているという。
Augustによると、このプロセスの仕組みはこうだ。ユーザーは、Amazonのストアから購入手続きに進むと、宅内への配達を選択できる。宅配業者は、August製のロックで施錠されたドアまたはGarageioのサービスで制御されるガレージを通じて、ユーザーの建物内に一度だけ立ち入ることができる。配送中、宅配業者は専用のアプリを介してアクセスキーを使い、荷物を安全に宅内に置いていく。
この機能は「August Access」に似ている。August Accessは、August製のロックと連動する独自アプリを2015年にアップデートしたもので、犬の散歩や宅配などを行うサービス業者に一時的な仮想「鍵」を渡せるようにするサービスだ。一方、報道によるとGarageioの機能の仕組みはこれとは少し異なるという。宅配業者はガレージには入れるが、自宅内へのドアが施錠されている場合には、必ずしもガレージ以外の場所に立ち入れるわけではないという。
宅内への配達が選択肢になれば、ユーザーにメリットがあるだけではない。販売業者の梱包費用も下がる可能性がある。さまざまな要素から荷物を保護する余分な梱包が、不要になると考えられるからだ(そうして節約できた分が、消費者に還元されないとも限らない)。
新しいシステムは、さらに多くの人にスマートホーム技術を導入してもらう効果も期待できるかもしれない。その一方で、宅配業者への不信感が普及を阻む可能性もある。一時的とはいえ赤の他人を自宅内に入れることに、誰もが抵抗がないわけではない。
Amazonは、この新サービスを広く利用できるようにする可能性や時期について発表していない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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