AppleはiPhone 7/7 Plusとともに、「AirPods」と呼ばれる新しいワイヤレスヘッドホンを発表した。販売は10月下旬で、日本での価格は1万6800円(税別)だ。発売に先駆けて使用感をお伝えする。
AirPodsのデザインには衝撃的なものがあった。その理由は、新たなデザインがなかったからだ。非常に単純に、iPhoneに同梱されている「EarPods」からケーブルを取り去っただけ。名前も似ている。
AirPodsは左右独立型のワイヤレスヘッドホンだ。EarPodsと同じ形状をしており、多くの人々の耳に自然に馴染み、長時間の装着でも疲れたり痛くならないよう設計されている。AirPodsも、その独特の形状と機能を引き継いでいる。
EarPodsとの違いを見ると、イヤーピースの部分に2つの照度センサ、ノイズキャンセル用のマイクの穴が空けられている。軸の部分は太くなり、アンテナとバッテリを包み込み、ケーブルが立たれた断面には充電用の電極リングとズームマイクが備わる。
そして、付属してくるケースは追加のバッテリと充電器を兼ねており、Lightningポートが1つ、そしてiPhoneやiPad以外のデバイスとのペアリングするためのボタンが備わっている。
iPhone 7とのペアリングは非常に簡単で素早かった。BluetoothをオンにしたiPhoneとAirPodsのケースを5cm以内に近づけて、ケースのふたを開く。すると、iPhoneの画面にAirPodsとの接続を確認する表示が現れ、接続ボタンをタップするだけだ。
設定のBluetoothメニューを開いたり、デバイス名を探したりする、これまでのワイヤレスオーディオのペアリングとは一線を画す。とはいえ、他のヘッドホンも、1度設定を済ませれば同じことだ。
ここでAirPodsが新しい点は、iCloudの活用だ。同じiCloudアカウントでログインしているAppleデバイスでは、AirPodsのペアリング情報が共有される。iPadのコントロールセンターやMacのメニューバーに、自分のAirPodsが音声出力先として選択可能になる仕組みだ。
AirPodsへの操作は不要で、デバイス側から切り替えれば、再生ソースが変更される仕組みだ。この仕組みは非常に快適で、AirPodsを耳につけっぱなしで過ごせるようになる。
例えば、iPhoneで音楽を聴きながら通勤し、仕事場に着いたらMacを音声ソースにしてビデオ会議に参加するといった使い方をする際も、iPhoneやMacの操作だけで良いのだ。
昼休みにApple Watchだけを身につけて、AirPodsへ音楽を再生しながら、コンビニへ行って買い物をすることもできる(10月後半からApple Payが開始されれば)。
もし、2台以上のAppleデバイスを使っているのであれば、AirPodsの快適性は非常に大きく感じられるだろう。
筆者はここ2週間、オンタイムはAirPodsをつけっぱなしで過ごしている。もはや、ワイヤレスオーディオと言うより、Apple Watchのようなウェアラブルデバイスと言った方がしっくりくるほどだ。
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