9月15日から幕張メッセにて開催されている東京ゲームショウ2016(TGS2016)のVRコーナーにおいて、KDDIがVR空間内での複数人コミュニケーションと、名作ゲーム「スペースチャンネル5」のコンテンツを組み合わせた「Linked-door loves Space Channel 5」をHTCブースにて出展している。
Linked-doorは、KDDIが”次世代VRマルチコミュニケーションとうたって開発を進めているコンテンツ。複数の人がそれぞれ異なる場所から通信を使って同じVR空間で出会い、一緒に歩きながら音声で会話したり、ダーツで遊んだりと新感覚のマルチコミュニケーションが体験できるというもの。3月に米国オースティンで開催された「South by Southwest 2016」へ初期作品を出展。さらに進化したものをTGS2016では投入している。
VRデバイスはHTCとValveが共同開発した「Vive」を使用。ルームスケールのエリアを感知することが特徴で、一定のスペースの中でプレーヤーの位置や向きを感知し、VR空間内のコンテンツに反映することができる。
TGS2016においては2つのブースを使用し、体験者1人ずつがViveを装着。これにガイド役のスタッフの計3名が、VR空間上で一緒にいる形となって、ゲームなどのコミュニケーションを楽しむ。
そして最後にはスペースチャンネル5のコンテンツも体験できる。スペースチャンネル5は約15年前に当時のセガから発売された、未来の宇宙テレビ局を舞台とするダンスと音楽をテーマとしたゲームタイトル。新たにグランディングが新作VRコンテンツ「スペースチャンネル5 VR ウキウキビューイングショー」の開発を進めており、ここで体験できるのは、そのデモ版という位置づけ。主人公のうららのリポートショーを観覧しながら、ダンスを通じたコミュニケーションも体験できる。
筆者も実際に体験した。最初はガイドも交えて海辺の景色を眺めたり、子犬をなでたり……と、なんとなくその場にいる者同士という感覚もあったが、場所を変えて夕暮れ時のパーティ会場風の場所でダーツをしたり、グラスを手に乾杯をすると、不思議と場を共有している楽しさもわいてくる。会話を直接するなどの積極的なコミュニケーションはなかったが、緩い感じのつながりを楽しめそうな感覚はあった。
最後のスペースチャンネル5のパートでは、スペースボードに乗ってうららのリポートショーを間近で観覧しつつ、両手を上下に振って応援する形となっている。筆者自身もかつてのスペースチャンネル5をプレイした経験があるだけに、モロ星人や踊らされている一般人、何より目の前でうららが歩いていたり、リポートショーを見ているだけで興奮した。ゲームの光景が360度広がっているうえ、音楽にあわせているわけではないのだが、両手を振っているのでなおのこと楽しい気持ちでプレイすることができた。当時を知っているプレーヤーであれば興奮することは間違いないだろう。
なお東京ゲームショウ2016においては一般公開日において試遊の機会を設けるが、その後もau直営店で体験の機会を年内に設ける予定だとしている。
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