Tesla Motorsの共同最高経営責任者(CEO)であるElon Musk氏は、今後予定されている半自動運転機能「Autopilot」システムのアップデートがあれば、5月に起こった死亡事故は回避できたはずだだと語った。
Musk氏は米国時間9月11日、ドライバーの安全を高めるため、今後数週間のうちにAutopilotをOTA(Over The Air)でアップデートすると質疑応答の場で述べた。このアップデートによって、自動運転機能に新たな制限が加わるほか、ドライバーが警告に反応せず、車の制御をAutopilotシステムから取り戻そうとしなかった場合に、システムを無効にする機能が提供される。
ReutersがMusk氏の話として報じたところによると、Autopilotの「Version 8」では、障害物を検知する能力を高めるために、車載レーダーシステムがこれまで以上に活用され、今は主にソフトウェアとカメラを利用している半自動運転機能が「大幅に改善される」という。
Teslaの「Model S」を運転していたJoshua Brown氏は5月7日、フロリダでAutopilotシステムを使用中に前方のトレーラーに突っ込んだ。このトレーラーは幹線道路を横切ろうとしていたが、Model Sのブレーキはかからなかった。そのため、Model Sはトレーラーの車体の下に潜り込むような状態になり大破。Brown氏は亡くなった。
Musk氏によれば、最新バージョンのAutopilotであれば、このような死亡事故を防げた「可能性が非常に高い」という。ただし、このシステムは「100%の安全」を保証するものではないと同氏は繰り返し強調した。
「100%の安全というのは、実際のところ実現不可能な目標だ。肝心なのは、安全の確率を高めることだ。死亡事故がゼロになることも、傷害事故がゼロになることも決してない」(Musk氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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