Tesla Motorsは「Version 8」へのソフトウェアアップデートを予定しており、それに合わせて「Autopilot」機能を大幅に強化する。Teslaは、イメージング、ソナー、レーダーセンサを組み合わせて活用し、さまざまな運転状況で自動運転や速度調整を行える機能を逐次追加してきたが、Autopilotはそれらの機能をひとまとめにして呼ぶ用語だ。Version 8では、車両のバンパーに組み込まれたレーダーセンサをさらに活用する。
Teslaは今回のアップデートにより、Autopilotシステムとしては車両のレーダーだけで十分な詳細情報を分析でき、他のセンサに頼ることなく問題を解決できるようになるとしている。ただし車は、路上を走行している他のTesla車から収集されたデータを活用して道路標識などの識別に役立てる。実際のところ、こうした道路標識は反射する性質のため、レーダーシステムによって問題を正確に解決するのは難しいことがある。
Teslaの最高経営責任者(CEO)を務めるElon Musk氏は米国時間9月11日、電話会見で次のように述べた。「われわれはこれまで、レーダーを使って誤判定を解決できる自信がなかった。しかし、多くの分析を行い、また当社のサプライヤーからレーダーのドライバアップグレードの提供を受けて不十分だった機能が明らかになった今では、フリートラーニング機能と組み合わせて誤判定やブレーキの誤動作をほぼ完全に排除でき、自動でブレーキをかけられると考えている。ただし、対象が大型だったり軽量だったりする場合は話が別だ」
Version 8では、ダッシュボード上の警告を見やすくしたり、非常時のブレーキ操作を高速化したりするなど、安全性を重視した多くの機能強化を盛り込んでいる。おそらく、最も重要な機能強化は、ドライバーが警告に反応しない場合に「Autosteer」システムを完全に無効化する機能だろう。Musk氏によると、ドライバーが1時間以内に3度の警告を無視すると、システムは自動で完全に無効になり、駐車して再始動するまでシステムは完全に無効になるという。
使い勝手も改善される。Autosteer機能が有効になっていても高速道路から降りられるほか、Version 8.1では、ナビゲーション機能を有効にしていると自動的に適切な出口で降りられるようになる。
Musk氏は、「これは厳密にはベータというわけではない。ただ、何かを明確に『ベータ』と表現すれば、現状に満足しないでいられる」と説明している。同氏によると、Autopilot機能群についてはこれまでより「さらに高い水準のテスト」を行う予定だという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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