栽培状況をセンサで把握、LINEアプリで診断も--新規就農者がすぐ農業を開始できる「LEAP」

 seakは9月1日、農業未経験の新規就農者がすぐに農業を始められるサービス「LEAP(リープ)」の提供を開始した。あわせて、寺田倉庫、三菱UFJキャピタルの投資ファンド、個人投資家から、総額約6000万円の資金を調達したと発表した。

「LEAP」
「LEAP」

 同社では、一般的に新規就農者は農業を始める際、(1)研修に2年程度の時間がかかる(準備)、(2)研修後もなかなか農地が見つからない(農地)、(3)園芸ハウスは高価、(4)育ててもうまくいかない(栽培)、(5)結果、大面積栽培で薄利多売となる(販売)、という5つの課題やストレスに直面すると説明する。

 LEAPでは、これらのストレスを解決するため、新規就農者が(1)事前の準備は不要で、(2)すでに農地は確保され、(3)必要最低限の栽培施設で、(4)栄養価の高い野菜を栽培できるノウハウを使い、(5)良質な販路を通じて、農業をスタートできる仕組みを実現するという。

seak
seakが構築する「LEAP」の特徴

 LEAPでは、栽培施設(ビニールハウス)内に気温/湿度などのセンサを配置し、インターネット経由でリアルタイムにモニタリングできる環境を構築。また、新規就農者に対してseakが栽培状況のリアルタイムフィードバックをする。具体的には、就農者が苗の画像を撮影し、LINEアプリでseakに共有することで、診断やアドバイスが受けられるという。

 今後は、新規就農者が栽培状況をリアルタイムに報告・相談できる農業支援プラットフォームを開発予定。seakが新規就農者の状態をくまなく把握でき、異常をリアルタイムに感知可能にすることで、人数が増えても栽培クオリティを担保できるようにする。また、新規就農者が別の新規就農者のデータや状況、アドバイス履歴を確認できるようにするという。

 今回調達した資金は、新規就農者の採用を含めた生産体制の拡大に充てるほか、LEAPにより栽培した野菜「ゆる野菜」の生産・販売を行うとしている。ゆる野菜とは、野菜が抱えるストレスを軽くすることで、野菜が持つ最大限の力を引き出し(ゆるく育てる)、おいしさと栄養価を両立させるブランド野菜のことを指すという。

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