世界最大級の小売企業Walmartは米国時間8月8日、Eコマースの新興企業Jet.comを33億ドル相当の株式と現金で買収することで合意したと発表した。今回の買収は、2016年中に手続きが完了する予定で、Eコマース企業としては史上最大級となる。
この買収によって、Amazonの強力なライバルが生まれる可能性もある。Amazonは何年もの間、オンライン小売分野で誰もが認める王者に君臨している。
競争の激化により、オンライン消費者の選択肢が増えて、価格が押し下げられ、Amazonと同社の会員制プログラム「Prime」の支配に風穴が開くかもしれない。とはいえ、たとえJetを買収しても、WalmartがAmazonに追いつくためにやらなければならないことは、山ほどある。Walmartの全体的な売上高はAmazonを大幅に上回るが、WalmartのEコマース部門の2015年売上高はわずか137億ドル。AmazonのEコマース部門の同年売上高は1070億ドルだ。
WalmartとJetの発表によると、Jetは1カ月あたり40万人の新規顧客を獲得しており、1日あたり平均2万5000件の注文を処理しているという。1年余り前に正式に公開してから、Jetのマーケットプレイスは、同社とサードパーティー販売業者による総売上高の10億ドル突破に向かって順調に拡大している。
WalmartとJetはそれぞれ個々のブランドを維持する。Walmartは買収額の大半を現金で支払い、3億ドル相当を株式で支払っていく予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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