リクルートテクノロジーズは7月28日、同社の研究開発機関である「アドバンスドテクノロジーラボ」が、同日より不動産の内覧に特化したキーレスエントリーシステム「iNORTHKEY(イノースキー)」の販売を開始したと発表した。希望小売価格は税別6000円。月額利用料金は税別380円。
これまで仲介会社が賃貸物件の空室を内覧案内する際、部屋の鍵を保管している管理会社まで取りに行き、内覧後返却するという手間があった。そこでアドバンスドテクノロジーラボは、仲介会社の手持ちのスマートフォンが、一時的に物件の鍵となるキーレスエントリーシステムの仕組みを構築し、1月に試験運用を開始した。
従来のキーレスエントリーシステムは、一般生活者(居住者)による利用を想定したものが主流だが、同製品では利用対象を不動産会社へ絞り込んだことで、物件内覧業務に最適な機能を実現したとしている。今後は物件内覧だけでなく、シェアハウスや民泊など、多数の鍵利用者が必要となる施設での活用も視野に入れているという。
なお、従来のキーレスエントリーシステムは、通信手法の仕様制限によって、1つのシステムに7個の鍵までしか作れないといった上限があった。そのため、複数の担当者で物件内覧をする不動産会社にとっては利便性が乏しい場合があったが、同製品は独自のシステムを活用しており、鍵数制限がないことが強みだという。
さらに、従来のキーレスエントリーシステムは、限られた形状のサムターンにしか使えないことが多く、設置時には工事やオプションパーツが必要だったが、同製品では既存システムが対応できなかったサムターン形状にも対応。工事やオプションパーツなしで設置・取り外しが可能となる。そのほか、中央管理をすることで、「いつ誰がどの鍵を解錠/施錠したか」を記録できるなどセキュリティ面の強化も実現した。
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