メディア型ECモール「kabukiペディア」を運営するKABUKI(カブキ)は7月27日、VR(バーチャルリアリティ)上で、離れた友人などと会話しながら買い物ができるVRショッピングサービス「VR Shopping with Voice Chat」を8月に開始することを発表した。
同社はCEOの大城浩司氏をはじめ、楽天の出身者のみで2015年に設立された企業。2016年7月11日に、商品の“ストーリー”を記事として掲載することで、利用者の購買意欲を高めECサイトに送客するkabukiペディアを開設した。
新たに開始するVRショッピングサービスは、専用アプリをダウンロードしたスマートフォンと、VRヘッドセットを組み合わせて、VR上でファッションショーや展示会などを疑似体験しながら、気に入った洋服やインテリア、アウトドア商品をそのまま購入できるサービス。FacebookやLINEの通話機能と連携して、離れた友人と同じ空間にいるような感覚で会話を楽しみながら買い物ができる。
ユーザーはkabukiペディアの商品ページに設置されている「VRショッピング」のボタンなどから、VRコンテンツにアクセス。アプリを起動してVRヘッドセットを装着すると、ファッションショーなどの360度動画が見られるようになる。視点の真ん中の白い焦点ポインタがマウス代わりになっており、モデルなどを選ぶと、商品の詳細ページに遷移する。
商品ページでは、それぞれのアイコンに焦点を合わせることで、モデルの衣装を回転させたり、拡大・縮小させたりできる。気に入った商品はショッピングカートに入れることができ、購入する際には、VRヘッドセットから外したスマートフォンの画面で決済する。すでにアマゾンの決済APIとの連携が決まっており、今後は楽天など他のモールの決済APIにも対応する予定だという。
VRヘッドセットは現在、「Oculus Rift」や「HTC Vive」などのハイエンドで高価格なモデルと、1000円からと安価で購入できるスマートフォン装着型モデルの大きく2種類がある。大城氏は、スマートフォン装着型モデルを選んだ理由について、まずは多くの人にVRショッピングの体験を楽しんでもらうためと説明した。
同社はVRエンジンを開発する2501株式会社と提携し、このVRサービスを共同開発。また、ファッションメディア「コレカウ」を運営するアイエントから、衣装やコーディネートの協力を受けているという。
今秋には、インバウンド(訪日外国人)や越境ECに対応するほか、 2016年内にVRショッピング&トラベル機能を拡充し、海外にいながら日本での買い物や観光を体験できるサービスを開始する予定だという。
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