フリーロームVRのリーダーシップを取る--豪ゼロ・レイテンシーCEOが抱く野望 - (page 2)

欧州地域での展開も決定。フリーロームVRのリーダーシップを目指す

--今回、東京ジョイポリスで展開する経緯や理由について教えてください。

 米国でデモンストレーションを実施したときに、セガの米国法人の方にプレイしてもらったことがきっかけです。それからすぐに、どうやったら一緒にできるかという話し合いをしました。初めて会ったのが2015年の秋で、だいたい半年ぐらい前には、東京ジョイポリスへの導入が決まりました。もうお互いが即決ぐらいの勢いで話が進みましたね。

 我々としては3つのポイントがありました。それは「ブランド力のある企業と組みたかったこと」、「世に新しい技術を投入する上で、技術力や経験豊富な会社を求めていたこと」、「運営面でも長年の経験を持っていること」。この3つをセガが全て持っていたのが、パートナーシップを組んだ理由です。また、東京は最先端を行く都市ですし、以前から可能性を感じていた場所でもあります。

--日本ではVRの関心が高まってますが、日本のVR市場をどのようにとらえていますか。

 私が感じている範囲でも、日本ではVRに関する関心も高まっているととらえていますので、市場が広がっていく可能性は高いと見ています。一方で、日本の居住環境は全般的に狭いということも把握しています。VRデバイスが浸透して魅力に触れた人が増えると、一歩進んだ体験がZERO LATENCY VRならできると、興味や関心を引くことに結びつきやすくなると考えています。

--コンテンツを増やしたり拡張していく予定はありますか。

 もちろん。VR全体についていえますが、やはりコンテンツが大事です。こちらでも2つのゲームを開発中です。そのうち1つはパズルゲーム、もう1つ探検系のゲームですね。ジャンルを広げれば楽しみも広がりますし、それだけマーケットの動向もつかめますので。

--他社開発のコンテンツをZERO LATENCY VRのシステムに載せて展開する可能性はありますか。

  • ゼロ・レイテンシーはティム・ルーズ氏を含めた3人で設立。ファーストカンパニー誌から、2016年の最も革新的なゲーム会社上位10社の中の1社として選ばれたという

 すでにUnityとUnreal Engineに対応するSDKを作っています。さまざまな開発会社にお声がけをいただいてますし、実際に話を進めているところもあります。

--他地域での導入は予定していますか。

 具体的な場所や国は言えませんが、欧州地域での導入は決まっています。ほかにも東南アジアや北米などで契約の最終段階まできているところがあります。

--今後の展望や目指すものはありますか。

 フリーロームVRの世界を広めて、このプラットフォームのリーダーシップポジションに立ちたいと考えています。プロジェクト立ち上げの時に描いた未来が、ようやく目に見える状態になってきたかなと。でも今はとにかく、日本でひとりでも多くの方に体験してほしいです。ZERO LATENCY VRで得られる感覚を理解するには、やってみないとわかりません。一歩先にある未来を感じてください。

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