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妨害電波でRFIDスキミングを防ぐ「VAULTCARD」--財布に入れておくだけ

 FeliCaやNFCなど、非接触の無線通信を可能にするRFID技術は、交通乗車券、クレジットカード、キャッシュカード、デビットカード、各種会員カード、入場セキュリティカードなど、生活のさまざまな場面で活用されている。

 カードを財布に入れたままリーダーにかざせば決済や認証が済むので、とても便利で扱いやすい。その反面、いつの間にかカードのデータを不正に読み取られる、無線スキミングが心配だ。

不正カードリーダ(画像の左)にカード(同右)の情報を読み取られる(出典:Kickstarter)
不正カードリーダ(画像の左)にカード(同右)の情報を読み取られる(出典:Kickstarter)

 そこで、妨害電波で無線スキミングを防ぐセキュリティデバイス「VAULTCARD」を紹介しよう。現在クラウドファンディングサービス「Kickstarter」で支援募集中。

妨害電波で無線スキミングを防ぐセキュリティデバイス(出典:Kickstarter)
妨害電波で無線スキミングを防ぐセキュリティデバイス(出典:Kickstarter)

 VAULTCARDは、クレジットカード大の薄いデバイス。クレジットカードなどと一緒に財布へ入れておくと、RFIDの通信を邪魔してスキミングを防止できる。

財布に入れるだけでスキミングを防止(左上から時計回り、出典:Kickstarter)
財布に入れるだけでスキミングを防止(左上から時計回り、出典:Kickstarter)

 VAULTCARDにはバッテリやスイッチがなく、RFIDカード同様、リーダーから電波を受けるとその電波エネルギーを利用し、必要な電力を得て作動する。そして、RFID通信を妨げる妨害電波を出し、同じ財布に入ったRFIDカードを機能させないようにする。

 開発チームによると、VAULTCARDの機能し始めるRFID信号強度は、一般的なRFIDカードの100分の1ほどしかないという。RFIDカードが反応する前に妨害電波を出すため、スキミングを防げる。

上のような通信を最初から遮断(出典:Kickstarter)
上のような通信を最初から遮断(出典:Kickstarter)

 RFIDカードの機能を妨げられる距離は、VAULTCARDから4cm以内。つまり、表面と裏面合わせ、全体で8cmの範囲内にあるRFIDカードを機能させない。無線スキミングを電波遮断構造で防ぐ財布「Ekster Wallet」などと違い、側面からの不正読み取りも阻める。

 Kickstarterでの支援受付期間は日本時間8月4日まで。記事執筆時点(日本時間7月26日14時)でキャンペーン期間は8日残っているが、すでに目標金額1万5000ポンドの5倍近い約7万2000ポンドの資金を集めている。

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