グーグルは7月13日、車載システム向けソフトウェア「Android Auto」の提供を開始した。クルマやカーナビにAndroidスマートフォンを接続することで、スマートフォン内のアプリなどをナビ画面上で操作できるソフトだ。国内では当初、アウディや日産、フォルクスワーゲン、ホンダ、マセラティ、パナソニックの製品が対応する。
Android 5.0以上のOSを搭載したスマートフォンに、Google Play経由でAndroid Autoアプリをダウンロードし、対応モデルのクルマやカーナビにUSBケーブルで接続することでサービスを利用できる。安全性を考慮し、接続中はスマートフォンの画面がロックされるため、運転中に操作をすることはできないという。
Android Autoでは、音声操作で「Google マップ」などのグーグルアプリを利用したり、連絡先への電話、メッセージの送受信をしたりできる。また、音楽配信アプリ「AWA」など、グーグル以外の音楽アプリやメッセージアプリも利用できるという。Google Playでは現在、数百種類のAndroid Auto対応アプリが配信されているそうだ。
Android Auto担当プロダクトマネージャーのダニエル・ホーリ氏は、開発にあたり何よりも重視したことは“安全性”と語る。メーカーや専門家の協力のもと、話しかけている相手の方向を認識する技術などを搭載したことで、端末に目を向けることなく操作できるようにしたという。
また、日本での提供にあたっては、日本語で正しく音声認識ができること、Google マップと正確に連動していること、サードパーティのアプリなどと互換性があることなど、複数の要素について研究所や日本国内でテストを繰り返し、十分なクオリティと安全性を確保できると判断し、公開に至ったと説明した。
同ソフトウェアは、2014年に米国で発表され、2015年に韓国ヒュンダイの「ソナタ」が最初の対応モデルとして発表された。また、自動車メーカー各社と車載Androidを推進する団体「Open Automotive Alliance(OAA)」も立ち上げている。現在は全世界で40以上の自動車メーカーや車載機メーカーによって、100種類以上の対応モデルが提供されているという。また世界30カ国で対応モデルが販売されている。
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