ソフトバンクのY!mobile事業推進本部 執行役員本部長である寺尾洋幸氏は、これまでワイモバイルでNexusシリーズのスマートフォンを扱ってきた経験から、「Nexusシリーズの顧客満足度はどんどん向上しており、(ワイモバイルが販売している)iPhone 5Sと同等の満足度を獲得している。Androidのピュアなインターフェースでも、ユーザー体験を落とすことなく使いやすくなっている」と、Android Oneスマートフォンに自信を見せた。
さらに寺尾氏は、Android One端末を提供する経緯について、これまでのワイモバイルの取り組みを振り返りながら説明した。ワイモバイルは、通話を安価に提供するウィルコムと、データ通信を安価に提供するイー・アクセスが現在のソフトバンクグループ傘下となり、合併して誕生した(後にソフトバンクと合併)。そのため、合併の際に寺尾氏は、「価格で勝負できるのはせいぜい3年くらい」と考え、ヤフー代表取締役社長の宮坂学氏も交えてワイモバイルの方針について議論を重ねたという。
その結果、インターネットサービスの利便性をより多くの人に提供すべく、「インターネットの生み出す楽しさ・便利さをみんなの手に届けたい」というビジョンを定めたという。そのビジョンを達成するには、インターネットサービスの入り口となるスマートフォンの普及が最優先と考え、ワイモバイルはこれまで安価で分かりやすい料金体系や、1000の直営店に量販店も加えた4000もの販売拠点の確立、そしてヤフーとのサービス連携を積極的に進めてきた。
しかし、そうした取り組みを実施してもなお、先に打ち出したビジョンを達成する上では、「我々はまだ補わないといけないところがある」(寺尾氏)という。その足りない部分を補う要素の1つがAndroidの強化、ひいてはAndroid Oneであると寺尾氏は話す。ワイモバイルでは今後、Android Oneに注力することで、iPhoneに並ぶ主力ブランドに育てていきたいとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス