もし読者の皆さんが映画「トップガン」の戦闘機パイロットのような人物で、スマートフォンにジェットエンジンのような高性能を求めているのであれば、それこそ、ソニーが「Xperia X Performance」で想定した典型的なターゲットである。
Xperia X Performance(決して「XP」と略して呼ばないように、と筆者はソニーから言われている)は、「Xperia X」を大幅に強化した上位機種だ。ソニーはXperia Xより強力な処理能力、高速なLTE 4G接続機能、および若干容量の多いバッテリをXperia X Performanceに搭載した。それらを除けば、5インチのフルHDスクリーンから23メガピクセルの背面カメラまで、両機種のスペックはほぼ同じである。しかし、間違いなく、両者の違いは非常に顕著だ。
699ドルという米国での販売価格は、筆者の予想より低価格である。ベーシックなXperia Xモデルが549ドルなので、価格差はあまり大きくない。
筆者が最初にXperia X Performanceを見たとき、その滑らかで丸みを帯びた側面とマット仕上げの背面が少しつまらなく感じたことを告白しよう。しかし、実際に使っているうちに、筆者の考えは大幅に変わった。Xperia X Performanceは持ちやすく、「Xperia Z5」や「Xperia Z5 Premium」と比較してみると、その中で最も見た目が優れていることに気づいた。
筆者の同僚のJessica Dolcourt記者はXperia Xを「片手で操作できる素晴らしいスマートフォン」と評したが、それはXperia X Performanceにも当てはまる。スクリーンサイズに関しては、Dolcourt記者と筆者の意見は異なった。5インチのスクリーンは同記者の華奢な指にはぴったりだ。筆者の手はその2倍ほどの大きさであるため、5インチのスマートフォンだと、Fisher-Priceの「初めての携帯電話」のようなおもちゃを使っているように感じる。しかし、本記事で紹介するのは5インチのスマートフォンであり、それが世界の80%の人々にとって適切なサイズであることは、筆者も喜んで認める。
製品名に「Performance」という単語が含まれていることから、このスマートフォンに対する筆者の期待は高かった。そして、Xperia X Performanceはその期待に応えてくれた。Qualcommの64ビットのクアッドコアプロセッサ「Snapdragon 820」は、Xperia Xからの大幅なアップグレードであり、さまざまなベンチマーク結果もそのことを証明している。Xperia X Performanceの性能はXperia Xをはるかに上回っており、実際にサムスンの「Galaxy S7」に匹敵する。
Xperia X Performanceの使用感は極めて滑らかで高速だ。アプリは高速で起動し、操作感も非常にスムーズである。こうした応答の速さは、指紋センサでも同様だ。過去の「Xperia」モデルと同様、電源ボタンに内蔵された指紋センサは、筆者がこれまでに使ったスマートフォンの中で最も信頼性が高く、最も反応が速い生体認証セキュリティだ。しかし、ソニーは米国向けモデルでは指紋スキャナを無効化しているので、米国のユーザーには筆者の言葉を信じてもらうしかない。
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