相乗りすることで料金を安くするAbelだが、現地の競合サービスと比較するとどのくらい安いのだろうか。
同社のウェブサイトには、鉄道、カーシェアリングサービスの「car2Go」、Uberが提供する営業許可を持たない自家用車によるサービス「Uber X」(日本には未上陸)、高級車による「Uber Black」、そして通常のタクシーと比較した結果(同社調べ)が掲載されている。
各サービスを利用してアムステルダム市内からスキポール空港まで乗車した場合(急いでいないことを前提)の料金は以下の通り。
カーシェアリングサービスは上回るが、通常のタクシーの半額以下、Uberよりも安い。急ぎの際、プライベート利用を選んで目的地へ直行したとしても、通常のタクシーより安く済ませられる可能性もある。
観光客にもおすすめできる。アムステルダムの中心部は道が狭くいつも混雑しているため、車での移動には予想以上に時間がかかり、タクシーの料金も高くなりがち。Abelなら乗車前に料金が確定するため、想定外の出費を避けられるからだ。
Abelは乗客に、相乗りによる予期せぬ出会いを楽しみ、ソーシャルネットワーキングにも役立ててほしいと考えている。オランダ人といえば、倹約家、真面目、合理的、そして何よりおしゃべり好き。見知らぬ人でも突然話しかけるオープンな国民性も、こうしたサービスが生まれた背景にあったのかもしれない。
オランダは環境配慮への意識が高く、2025年までに電気自動車以外の販売を禁止する法案が可決されている。Abelが所有しているタクシーはすべて電気自動車であり、その点でタクシー業界では一歩先を行く存在と言える。Abelは今後、オランダ各地に進出することを計画している。
(編集協力:岡徳之)
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