キーボードが利用可能なPCとは異なり、スマートフォンやタブレットはテキストの入力効率は必ずしもよいとは言えない。ただし、コピー&ペーストなどを駆使してテキストデータの再利用を極めれば、これらウィークポイントを補うことは十分に可能だ。
今回はクリップボードの履歴を保存するアプリや他端末と共有できるアプリ、さらに通常の方法では不可能なコピーができるアプリなど、テキストデータのコピーや共有を極めるためのAndroidアプリをまとめて紹介しよう。
「Copy - Text On Screen」は、スクリーンショットの画像に含まれる文字をデータとして抽出するアプリ。OCRを用いて画像上の文字を強制的にデータ化するため、コピーの可否を問わず、スクリーンショットさえ撮れれば画面上のあらゆる文字をテキストデータとして得ることができる。写真などスクリーンショット以外の解析にはやや力不足。
「Text Fairy」は、写真やスクリーンショットなどの画像からOCR処理でテキストを抽出できるアプリ。日本語の解析にも対応しており、横書きはもちろん縦書きの日本語テキストも抽出できる。実質的にスクリーンショットにしか対応しない「Copy - Text On Screen」に比べると写真で撮影した書類の解析にも実用レベルで対応できる。
「Universal Copy」は、アプリのメニューやリンクの貼られたテキストなど、通常の方法では範囲選択ができない画面上のテキストデータをコピーできるアプリ。エラーメッセージなどのコピペにも対応しており、アプリが表示するあらゆるテキストを抜き出して再活用したい場合に重宝する。OCRによる処理ではないため正確なテキストが得られるのが強み。
「Copy Bubble」は、クリップボードの履歴を自動保存し、再利用を容易にしてくれるアプリ。常時表示されるアイコンをタップすることでコピーしたアイテムをすばやく呼び出すことができ、複数をまとめて貼り付けることもできるので、ひとつの文章から必要な箇所を連続してコピーし、あとでまとめて貼り付けるという、スクラップ用途に向いている。
「Clipper Plus with Sync」は、コピーしたテキストの履歴を自動的に保存してくれるアプリだ。保存されたテキストは手軽に再利用できるほか、アドオンを追加することでAndroid端末同士で履歴を共有することも可能。履歴機能および定型句の登録機能が主で、「CopyCopy」のように他のプラットフォームとの共有には対応しない。
「ClipSync」は、同一LAN上にあるAndroid端末とWindows PCで、クリップボードを共有できるアプリ。一方でコピーしたテキストが、もう一方のクリップボードにリアルタイムで格納されるので、Windows PCとAndroid端末で住所やメールアドレス、URLといったテキストデータを共有するのに適している。iOSやMacなどその他のプラットフォームには対応しない。
「CopyCopy」は、クラウド経由でテキストや画像のやりとりができるクリップボード共有アプリ。Android以外にiOSやMacなどのクライアントソフトが用意されているほか、ブラウザからのアクセスにも対応しており、複数のデバイス間でテキストやファイルをやりとりするのに重宝する。
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