PC企業からの脱皮に注力するIntelは米国時間5月26日、Itseezを買収することを発表した。Itseezはコンピュータビジョンを手掛ける企業で、組み込み型の専用ハードウェアを専門としている。
「この買収によって、自動車や動画といったモノのインターネット(Internet of Things:IoT)の市場分野での成功を目指すIntelの取り組みが強化される。この分野では、画像を電子的に認識および理解する能力が、イノベーションや機会を切り拓く」と、Intelのシニアバイスプレジデント兼IoTグループ担当ゼネラルマネージャーを務めるDoug Davis氏はブログ記事に記した。
買収条件は公表されていない。
Davis氏によると、Intelは既に、自動車市場向けポートフォリオの構築に着手しており、機能安全やOTA(Over The Air)ソフトウェア管理などの機能を追加しているという。自律走行車が年間5070億ドル相当の生産性向上につながる可能性があるとするMorgan Stanleyの試算からも、この市場の魅力は明らかだと同氏は述べた。
自動車市場以外にも、IntelがItseezを買収することで、デジタルセキュリティおよび監視や、工業検査などの分野でコンピュータビジョンの用途が広がるとDavis氏は述べた。同氏によると、Itseezは、コンピュータビジョンの標準化に向けたOpenCVやOpenVXなどのイニシアチブにおいて「主要なコントリビューター」だという。
「われわれは、これらの標準化団体に対する貢献を強化し、業界がOpenVXに基づく製品へとより迅速に移行できるように支援する、橋渡しとなる技術を形作っていく」と同氏は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」