日本電気は5月13日、ディスプレイの背面に搭載できる小型筐体のデスクトップPC「MateタイプMC」の強化版やタブレットPCへの文教モデル追加など、ビジネス・教育向けPCの新製品11タイプ30モデル(カスタマイズ対応)を発売した。出荷は、製品によってタイミングが異なる。
小型デスクトップPC「Mate タイプMC」は、幅約34.5mm、体積約1Lという小型筐体を採用したモデル。専用のディスプレイマウント・ブラケットを使うことで、対応ディスプレイ(23型ワイドディスプレイ「LCD-E233WM」と24型ワイドディスプレイ「LCD-E245WMi」)の背面に装着(対応ディスプレイは順次拡大予定)できるようになり、設置スペースの有効活用が可能となる。
また、キーボードによる遠隔操作で電源がONにでき、ディスプレイ背面や手の届きにくいスペースに設置した場合であっても、本体の電源を押さずにPCを起動可能。
さらに、多くの要望があったというセキュリティチップ(TPM:Trusted Platform Module)や、電源OFFの状態でもUSB接続機器への給電が可能な「パワーオフUSB充電機能付きUSBポート」(1ポート)をはじめとした計6つのUSB3.0ポート(従来はUSB3.0を2ポート、USB2.0を3ポート)を標準搭載し、セキュリティ・運用性を向上させた。
なお、PC本体と合わせてディスプレイ背面へと搭載可能な外付け光学ドライブも用意される。
タブレットPCの「VersaPro タイプVS」と「VersaPro タイプVT」は、これまでも学校での利用シーンも想定し、教室や校庭、課外授業への持ち運びやすい「軽量化」、生徒が授業に集中できるようデジタル教材の表示の待ち時間を短くするなどの「基本性能向上」、手書き入力でも小さい文字が書きやすい「デジタイザーペンの採用」など、さまざまな強化を図ってきた。
しかし、教育現場ではさらに、長期に渡ってタブレットPCを使用したいというニーズがあるとし、文教モデルでは、防塵・防滴対応に加え、液晶画面などに直接汚れやキズが付くことを防ぐ別売の専用カバー(2016年度上期出荷予定)も用意。生徒から生徒へタブレットPCを引き継ぐ際には、カバーを着せ替えて新品のような清潔感を維持できるようになるという。
その他機種・モデルについては、「第6世代インテル Core プロセッサー」や「Windows 10」を搭載し、全てのモデルで「Office2016」の選択が可能となった。さらに、顔認証によるPCのログオンを実現するセキュリティソフトウェア「NeoFace Monitorスタートアップ版」および、画面共有ソフトウェア「DisplayNote NEC Edition スタートアップ版」を標準で添付している。
なお、同社では「Windows 7」「Windows8.1」の延長サポートを利用したいというニーズに応え、第4世代および第5世代のインテルCPU搭載モデルも継続して販売する。
OSのサポートは、搭載するCPUとOSのバージョンの組み合わせによって異なる。第6世代インテルCPUを搭載し、Windows 7または、Windows8.1を選択した場合、日本マイクロソフトの延長サポートは2018年7月17日までだが、第4世代および、第5世代のインテルCPU搭載モデルでは、「Windows 7」の場合は2020年1月14日、「Windows8.1」の場合は2023年1月10日まで受けられる。
価格はいずれも税別で、Mate タイプMCは、15万8400円~の小型デスクトップPC。カスタマイズとして無線LANに対応している。インテル第5世代、第4世代CPUを採用したモデルもラインアップする。
Mate タイプMBは、16万2500円~のスリムタワーPC。インテル第6世代CPU、暗号化機能付SSDなどに対応するほか、パラレルポート、PCIスロットをカスタマイズメニューから指定できるのが特徴。既存機器との接続も維持できる。インテル第5世代、第4世代CPUを採用したモデルもラインアップする。
VersaPro タイプVSは、14万4000円~の11.6型の高精細IGZO液晶を搭載したタブレットPC。文教モデルも用意される。角度調整と着脱が可能なドック機能付きキーボード(PC-VP-TS34)を併用することで、さまざまなスタイルで運用が可能。
VersaPro タイプVTは、10万4900円~の軽量10.1型タブレットPC。通信機能として、ワイヤレスWAN(LTE)が指定できるほか、デタッチャブルキーボード「PC-VP-KB33」、拡張クレードル「PC-VP-TS14」などが用意されている。
VersaPro タイプVDは、22万5000円~のハイパフォーマンスノートPC。セキュリティ機能や保守・管理機能を強化するインテル vProテクノロジに対応するほか、カード認証機能(NFCポート)を追加することも可能。インテル第5世代、第4世代CPUを採用したモデルもアップする。
VersaPro タイプVXは、16万4500円~のスタンダードノートPC。用途に応じて細かく機能をカスタマイズできるほか、搭載するキーボードのレイアウト「87キー配列のキーボード(タイプA)テンキーなし」「4列テンキー付きアイソレーションキーボード」の選択が可能。インテル第5世代、第4世代CPUを採用したモデルもラインアップする。
VersaPro タイプVAは、15万9000円~のベーシックノートPC。CPUは「インテル Core i3-6100Uプロセッサー(2.30GHz)」か「インテル Celeronプロセッサー 3855U(1.60GHz)」から選択でき、その他機能についてもカスタマイズ可能。外部ディスプレイやプロジェクターなどにワイヤレス接続できるインテル WiDiなどにも対応している。インテル第5世代、第4世代CPUを採用したモデルもラインアップする。
VersaPro タイプVWは、24万8000円~のコンパーチブルノートPC。業務に応じて、ノートPCモード、タブレットモード、フラットモード、スタンドモード、フォトフレームモードという5つのモード利用が可能。最大約9.5時間の駆動が可能な大容量バッテリも用意されている。
VersaPro UltraLite タイプVBは、23万4500円~のサブバッテリを搭載可能な12.5型コンパクトモバイルノートPC。セキュリティ機能や保守・管理機能を強化するインテル vPro テクノロジーや搭載プロセッサーのパフォーマンス動的制御を実現するインテル ターボ・ブースト・テクノロジーに対応する。
VersaPro UltraLite タイプVMは、29万3000円~の大容量バッテリを標準搭載した14型モバイルノートPC。CPUには、「インテル Core i5-6300U プロセッサー(2.40GHz)」または、「インテル Core i5-6200U プロセッサー(2.30GHz)」が選択可能。カスタマイズにて、Webカメラや指紋センサの有無も選択できる。
VersaPro タイプVLは、SOHO・中小企業向けのスタンダードノートPC(オープン価格)。カスタマイズにより選択できる「ゼロワットACアダプタ」(PC-J-ACXTDP)で省電力運用が可能。5つのUSB 3.0ポート(パワーオフ充電対応×1)や既存資産の移行を支援するシリアルポート、HDMIポートやSDメモリカードスロット、PCカードスロットなど各種インターフェースを標準装備。インテル第5世代、第4世代CPUを採用したモデルもラインアップしている。
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