米連邦捜査局(FBI)がサンバーナーディーノ銃乱射事件の容疑者の1人が使用していた「iPhone 5c」にアクセスするために支払った金額は100万ドルに満たなかったと、Reutersが米国時間4月29日に報じた。この数字は、一部の観測筋のこれまでの試算を下回っている。
FBI長官のJames Comey氏は米国時間4月21日、容疑者のiPhone 5cにアクセスするために政府が支払った金額は、同氏がFBIでの残りの任期で得られる給与を上回る金額であったことを明らかにしており、その額は、130万ドルと算出されていた。
FBIが社名非公表のセキュリティ企業からロック解除の技術を購入したことで、政府はAppleのiOS 9を搭載する他のiPhone 5cモデルをロック解除する際にも同技術を使用できるものの、FBIはその仕組みについて理解していないと、Reutersは情報筋の話として伝えている。
FBIは、公式の発表で既に明らかになっている以上のコメントを控えたが、米CNETに対し、通信傍受に関する「Going Dark Issue(闇に消える問題)」というページを参照するよう指示した。
FBIがロック解除の仕組みを購入したのは、Appleが同社の暗号化ソフトウェアにバックドアを組み込むよう要請した裁判所命令を受けたにも関わらず、その実行を拒否した後のことだ。
Comey氏は、ロック解除が高くついたことは承知しているものの、Reutersが情報筋の話として報じたところによると、同氏は長官という立場にありながら、この技術を供給したのはどの企業なのか把握していないという。これまでの報道では、ロック解除に力を貸したのはイスラエルのセキュリティ企業であると示唆されていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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