スマートニュースは4月27日、ニュース閲覧アプリ「SmartNews」において、記事を高速表示する「SmartView(スマートビュー)」の提供を開始した。全国紙やテレビ局など、対応メディアは150媒体を超えており、今後も増やしていく予定。
SmartViewは、現時点で1500以上の媒体が対応している配信用記事書式「SmartFormat(スマートフォーマット)」を拡張し、より高速、かつ読みやすい快適な閲覧体験を提供するためのプロジェクト。
すでに一部のユーザーに対して先行提供しており、ユーザーアンケートでは「体感速度が2倍以上」という結果が出ているという。また、通信量も同一媒体において最大90%以上削減されるケースがあり、ユーザーにとっては、通信容量を抑えつつ、ニュース表示を高速化できるメリットがあるとしている。
これまでSmartNewsでは、ユーザーが記事を閲覧する際に、オリジナルサイトの記事をアプリ内ブラウザで表示する「Webモード」とSmartFormatに対応した簡易版である「Smartモード」が選択できた。
Webモードでは、アプリ内ブラウザで元URLを開くためロゴや画像、動画、テキストを含めた記事内容に加えて、オリジナル記事で掲出している広告や関連コンテンツを閲覧できる。その一方で、場合により読み込みに時間がかかるという課題があった。
Smartモードでは、圏外や電波の悪い環境でも記事が読めるなど、記事読み込みのスピードが向上しているものの、「メディアロゴ非表示」「掲出したい(広告を含む)コンテンツに制約がある」など、メディア各社のニーズに十分応えきれていなかったという。
SmartViewに対応したことにより、ユーザーは記事表示モードを選ぶことなく、自動的にスマートデバイスに最適化された記事を読めるようになった。
媒体社に対しては、SmartViewの快適な記事閲覧体験により、閲覧頻度や記事の回遊性が高まることで、多くのスマートフォンユーザーにリーチできる(例:SmatView適用前後一週間でPVが1.3倍に増加)ほか、「ブランドアピールの向上」「マネタイズ支援」「トラフィック分析」などの価値を提供できるとしている。
ブランドアピールの向上では、媒体社・メディアのロゴを記事上部に表示できるほか、元サイトにあるオリジナル記事への導線も確保。ユーザーがSmartViewで閲覧した記事をソーシャルメディアで共有した場合でも、基本的にオリジナル記事のURLでの共有となるため、拡散後のトラフィックは直接元サイトに還元されるとしている。
マネタイズ支援では、SmartViewにおいて、媒体運営者が指定できる広告枠(媒体運営者が自由に指定できる広告枠×1枠、ポンサードコンテンツ「タイアップ広告」への導線×2枠)が用意され、広告枠から得られた収益やトラフィックは、すべて媒体運営者に還元されるとのこと。
さらに、各媒体に特化したチャンネルプラスの開設や広告レベニューシェアプログラムを提案することもあるという。今後はさらに個人のブロガーなどにも収益を還元できるよう、ブログプラットフォーム運営事業者などとも協議しながら、改善を重ねるとしている。
トラフィック分析では、さまざまなアクセス解析ツールを活用することで、SmartViewのアクセス解析を媒体社側で計測することにより、PVカウントなど、これまでWebモードで発生していたトラフィックをそのまま計測できるとしている。
JavaScriptで動く計測タグも利用でき、現在は原則チャンネルプラス媒体にのみ提供している。チャンネルプラスを開設している媒体社は、SmartNewsが提供する記事管理画面「insights」でも、チャンネルプラス登録数やページごとの滞在時間、ソーシャルでのシェア状況など詳しい情報を確認できる。
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