インドネシアのメディア市場を牽引するキュレーションアプリ「Kurio」 - (page 2)

 Kurioは、国内のITスタートアップに技術支援や投資をするPT. Merah Cipta Mediaの社内ベンチャーとして2014年1月に始動した。

 創業者のDavid Wayne Ikaさんはジャカルタ出身。2010年にPT. Merah Cipta Mediaの新規事業開発部門に入社し、Kurioの前身となるブラウザ向けキュレーションメディア「Lintas.me」を立ち上げた。同サービスは当時としては異例の、開始から6カ月で5万人もの会員登録を記録した。

 この経験を活かし、今度はモバイル向けに特化してKurioを創業。こちらは、2年で60万ダウンロードを達成した。ちなみに、サイバーエージェント・ベンチャーズからも出資を受けており、日系IT企業の熱視線を浴びている。

David Wayne Ika氏(「detikcom」より引用)
David Wayne Ika氏(「detikcom」より引用)

 David氏はKurioなどメディア事業に特化している背景について、以前こう語っていた。「インドネシアが世界の経済を牽引していくには、まずインターネットを通じて貨幣にも匹敵するような有益な『情報』をモバイルファースト世代に提供する必要がある」。同氏は、情報は通貨と同等であり、国民が自らの生活を向上させる武器になると考えている。この思いは、Kurioのコンセプト ”Knowledge is Power” にも反映されている。

 Kurioは今後、Gunosyがもつ人工知能技術を活用したユーザー解析などの技術的ノウハウを活かし、ユーザーごとに表示する記事をさらに最適化。加えて、これまで蓄積してきたユーザーデータを提携するメディアに公開する。閲覧数を向上させるであろう記事の内容や、より収益向上に貢献できるオンライン広告を提案する機能を実装し、事業の収益性を高めていく考えだ。

(編集協力:岡徳之)

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