B2Bの物流業界を変える--トラックの走行や荷積みなどを集中管理できる「MOVOクラウド」

 Hacobuは4月14日、無料の運送業支援クラウドシステム 「MOVOクラウド(ムーボ・クラウド)」を、4月8日に提供開始したと発表した。運送業における業務システムや運行管理システムをクラウドで提供するもので、案件入力や運賃計算、請求書発行などの手入力作業を大幅に削減できるとしている。

「MOVOクラウド」
「MOVOクラウド」

 運行管理においては、同時にリリースされるアプリ「MOVO App(ムーボ・アップ)」を利用し、運送トラックのGPS・リアルタイム情報をクラウドシステムに統合。トラックの位置情報や走行状況を把握する「動態管理」、荷積みや荷下ろしの状況を把握する「ステータス管理」、トラック稼働時間の把握にもとづく「安全管理」などを集中管理できる。

 MOVOクラウドは無料で利用できるが、MOVO Appは5月8日までの無料期間以降は、1台につき月額960円で提供する。さらに7月には、リアルタイム通信機能、GPS、挙動センサを搭載した高機能モデルのデジタルタコグラフ「MOVO Hub(ムーボ・ハブ)」を、他社製品の3分の1以下の価格である3万円程度で販売。

 遠隔でのリアルタイム温度管理を可能にする無線通信機能付きの小型温度管理センサ「MOVO Sense(ムーボ・センス)」を、同じく他社の3分の1以下の価格である6000円程度で販売するという。

B2Bの物流業界を変える

 創業者であるHacobu CEOの佐々木太郎氏は、もともとコンサルティングとして、森永乳業の卸子会社のターンアラウンドプロジェクトをリードしていた。その卸子会社が全国に10の物流子会社を持っており、いかに物流効率を上げるかが課題だったという。この状況を変えるために開発したのがMOVOクラウドだと説明する。「B2Cの物流業界は進んでいるが、B2Bの物流業界は旧態依然としており、そこを変えたかった」(佐々木氏)。

 ターゲットは、全国に6万社ある運送業者の約9割を占める中小事業者。運送業界は横のつながりが強いため、森永子会社が代理店となって拡販するとしている。また、全国にトラックの整備ネットワークを持つ大手宅配事業者との提携や、運送協同組合へのアプローチなどを検討しているという。

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