パナソニックは、カーナビゲーションの新製品として9V型ワイドモニタを搭載した「ストラーダ CN-F1D」を発表した。大画面モニタモデルながら、ワンボックカーから軽自動車まで144車種に装着できる「DYNABIG(ダイナビッグ)ディスプレイ」を採用する。発売は6月上旬。想定税別価格は15万円を切る程度。
DYNABIGディスプレイは、ディスプレイをコンソールから飛び出した形で装着する「フローティング構造」を採用した新コンセプトモデル。インダッシュタイプでは7V型を超えると装着できる車種が限られていたが、フローティング構造のため、幅広い車種に対応できることが特長だ。
モニタ部は上下、奥行き、チルト調整ができ、見やすい位置にセッティングすることが可能。インダッシュ本体からディスプレイが飛び出すことで、ドライバとの距離が近くなり、10V型クラス同等の視認性が得られる。
大画面モデルは2010年辺りから登場し、「画面が見にくい」「ボタンが小さく操作しづらい」といった不満を解消する新モデルとして注目されていた。しかし、装着できる車種が限定されるほか、車種別パネルが別売になる、似たようなデザインが多いといった課題を抱えていたという。
パナソニックではDYNABIGディスプレイを導入することで、こうした課題を解決。アルミ素材を用いたフレームのほか、ハードキーをすべて天面に配置したフラットディスプレイなど、デザイン面でもこだわりを見せる。
「カーナビゲーションは、新車販売台数に影響を受ける市場。ここ数年は消費増税後の買い控えにより市場が縮小傾向にあった。これは消費がモノからコトへと変化する中、それに対応した商品をメーカーが投入してこなかったことが大きな要因。それについては猛省している。モノそのものよりも、それで何ができて、楽しめるのかが今後の価値観だと再認識している」と、パナソニックカーエレクトロニクス代表取締役社長の木村真人氏と、カーナビゲーション市場について話した。
CN-F1Dは、市販カーナビゲーションとしては唯一のBDプレーヤーを搭載し、BDオーディオソフトなどに収録されている最大192kHz/24bitまでのリニアPCM音源の再生も実現。AAC形式のBluetoothオーディオにも対応する。
日本ではまだサービスを開始していないが「Android Auto」にも対応。「アプリはグーグルとパナソニックが共同開発で進めている。発売日までには、準備できると思う」とコメントした。
ディスプレイのサイズは高さ141mm×幅240mm×奥行き19mmで、重量約1.1kg。ディスプレイと本体の接合部は、強度を確保するため、長時間における耐久試験を実施しながら完成度を高めたという。
モニタ部はタッチ操作ができるほか、クラウドタイプの音声認識機能を搭載し、対話しながら目的地を設定することも可能。地図データはウェブダウンロードによる更新ができ、最大3年分、期間内に6回の部分地図データ更新と1度の全地図更新が可能だ。
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