KDDIは3月10日、カカクコムとともに、カカクコムが提供する飲食店向け予約台帳アプリ「ヨヤクノート」の拡販と、両社の強みを生かした飲食領域での新たなサービス開発のための合弁会社を4月1日に設立することで合意したと発表した。
カカクコムは、これまで月間約7192万人(2015年12月実績)に利用される「食べログ」を通じてメディア事業を運営しており、飲食業界へのさらなる提供価値の向上を目指した業務支援領域への事業拡大の第1弾として「ヨヤクノート」アプリの提供を開始している。
ヨヤクノートは、食べログをはじめ、電話やメールなどで受けた予約情報をタブレット上で確認・更新でき、顧客情報の一括管理を可能とした飲食店向けアプリ。食べログのネット予約機能を利用し、消費者からの営業時間外の予約であっても、ネットで確実に受け付けることが可能だという。
カカクコムによると、ヨヤクノートを導入した飲食店からは、予約に関する業務負担の軽減のみならず、顧客管理システムの高度化に対しても高い評価を受けているという。しかし、新たに導入を予定する飲食店が従来の紙の予約台帳からスムーズに移行するためには、アプリだけでなく、ヨヤクノートを従業員間で共有・閲覧するためのタブレットをセットで用意する必要があるとしている。
そこでKDDIは、ヨヤクノートを導入した飲食店に対し、予約台帳を管理するために必要なタブレット端末を、必要なアプリの初期設定や飲食店ごとに異なる利用制限などの設定を行ったうえでセット提供。さらに、KDDIの持つ業務効率化のための決済ソリューションの提供や、集客のための販促システムの提案などを通じ、ビジネス支援を行うという。
今後、KDDIとカカクコムは同合意にもとづき、同合弁会社の詳細について、さらなる協議と検討を行う。詳細については、2016年度内にあらためて公表する予定だ。
合弁会社の商号は未定。KDDIの金融・コマース推進本部長である勝木朋彦氏が代表取締役に就任する。資本金は300万円。出資比率はKDDIが51%、カカクコムが49%。
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