ドコモ、下り最大375Mbpsの通信サービスを6月から--新たな災害対策も - (page 2)

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震災から5年--新たな災害対策も

 続いて大松澤氏は、ネットワークの信頼性強化に関する取り組みについて説明した。「(2011年3月11日に発生した)東日本大震災を経験したことで、モバイル通信の社会的な大きさを認識した」(同氏)ことから、同社ではこれまで、重要施設を西日本にも分散して設置したり、大ゾーン基地局を展開したりするなど、インフラ面の災害対策を進めてきた。また、復旧エリアマップや「災害用音声お届けサービス」など、ユーザーを支援するためのサービス強化も実施してきたという。

 ただし、地震や津波だけでなく、豪雨や土砂災害や火山の噴火、豪雪などもあり、多彩な災害に対応していく必要がある。そこでドコモでは、どのような災害時でもつながる安心安全なネットワークを実現するべく、LTEのネットワークを強化するとのことだ。具体的には、従来3Gのみだった大ゾーン基地局のLTE化や、多様な災害に備え通常より広範囲をカバーできる「中ゾーン基地局」の展開などを進める。また、新たな施策として、通信の継続を確実なものとするため、コアネットワークに仮想化技術を3月より導入することも明らかにした。

 仮想化技術の導入によって、混雑時に機器を自動で追加するオートスケーリングや、故障時に自動で機器を切り替えるオートヒーリングなどが実現でき、ネットワークの信頼性を一層高められるとしている。ドコモは今回、複数ベンダーの機器による仮想化構成を実現しており、世界初の試みになるとのこと。そのため、2016年度の前半は一部への導入を進めながら慎重に動作を検証し、2017年度にかけて本格的な導入を進めたいとしている。

世界で初めて、複数ベンダーの機器によるネットワークの仮想化技術を導入。混雑時や故障時の対応がよりやりやすくなるという
世界で初めて、複数ベンダーの機器によるネットワークの仮想化技術を導入。混雑時や故障時の対応がよりやりやすくなるという

 もう1つ、新たな取り組みとして発表されたのが、ドコモをはじめとしたNTTグループが、石油連盟と規模災害時の重要施設に係る情報共有に関する覚書を締結したことだ。大松澤氏によると、東日本大震災の際には広域で長期的な停電が発生したことから、燃料確保や輸送などの問題が発生し、継続的な自家発電が困難であったという。そこで今回の覚書締結によって石油連盟と情報を共有し、大規模災害時にも円滑で確実な給油ができる体制を整えるとしている。

NTTグループ全体で石油連盟と覚書を締結、災害時に情報共有することで円滑に給油できる体制を整えるとしている
NTTグループ全体で石油連盟と覚書を締結、災害時に情報共有することで円滑に給油できる体制を整えるとしている

 さらに大松澤氏は、社会の安心安全への貢献に向けて、地震科学探査機構(JESEA)が研究を進めている「地震予測システム」の実証実験に、ドコモが協力することも明らかにした。具体的には、ドコモの基地局のうち16カ所に、地殻の変化を捉えるための装置を設置し、地殻の変化データをリアルタイムに提供するとしている。また、見通しのよい基地局16カ所には、海面や周囲の状況を監視する津波監視システムも導入し、ネットワーク設備の復旧などに役立てていくという。

JESEAの「地震予測システム」の実証実験に協力し、全国16カ所の基地局に専用の装置を取り付け、リアルタイムで地殻変化を測定し、地震予測に生かしていくとのこと
JESEAの「地震予測システム」の実証実験に協力し、全国16カ所の基地局に専用の装置を取り付け、リアルタイムで地殻変化を測定し、地震予測に生かしていくとのこと

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