バルセロナで現地時間2月21日に開催されたサムスンの「Galaxy S7」発表会見は、驚きに満ちていた。最たる驚きは、Facebookの最高経営責任者(CEO)Mark Zuckerberg氏がステージに登場したことだ。同氏は、仮想現実(VR)ヘッドセットの装着がソーシャルなことになり得ると説明した。
Zuckerberg氏は「そのうち、物事の一部始終を共有、体験する能力を誰もがもつ世の中になる」と述べた。同氏は、生まれたばかりの娘が自分や妻と一緒に初めて体験することを収録した没入型のビデオを共有するため、発表されたばかりのサムスン製「Gear 360」のような360度カメラを使う計画であることを説明した。
Zuckerberg氏は、100万時間以上のビデオがサムスンの「Gear VR」ですでに視聴されていると述べ、新たに多くの人が2016年にはGear VRを試すようになるだろうと語った(サムスンは、価格99ドルのGear VRをGalaxy S7事前予約者に無償で提供する予定だ)。
写真やセルフィーを撮影しようとする報道陣をステージに殺到させたZuckerbergのサプライズ登壇だが、これは、仮想現実(VR)を広めようと同氏が仕掛ける売り込み活動の一環だ。Facebookは、自身のOculus事業を通して、消費者を興奮させる次なる技術としてVRを見込んでいる企業の1社だ。
Oculusは、自社製ヘッドセットを初期購入者に向けて3月初旬に出荷開始する予定だが、同プラットフォームで稼働するFacebookアプリや、Facebookを使用している家族や友達と仮想現実の中でやりとりする方法を披露したことはない。
しかし、これもすぐに変わる可能性がある。Zuckerberg氏が登壇したのと同じタイミングで、Facebookは、「Social VR」チームの創設を発表した。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」