Googleは2月に入り、「Project Loon」のようなX関連プロジェクトや「Google Fiber」など、「Other Bets」(その他)部門にかかった費用が、2015年のGoogle部門の総設備投資額88億ドルの約1割に相当する額になったと報告している。
中止になったもう1つのXプロジェクトは、消費者に近い場所で農作物を育て、輸送の手間を削減することを目指した自動垂直農場システムだ。このシステムは水を効率的に利用するものの、米や穀物といった主要な農産物を育てることができなかったために中止となった。
Teller氏はまた、ハンドルのない自律走行車を作るというGoogleの選択を擁護した。カリフォルニア州は2015年、運転者が必要に応じて車を手動で制御できるようにするために、Googleの車には必ずハンドルをつける必要があると述べていた。
だが、Teller氏によれば、車が運転操作のほとんどを担っている状態でハンドルを使えるようにすると、かえって安全でないことが判明したという。
「運転席に乗っている人は、車が人間に制御を戻す必要がある場合に備えて常に警戒し続けるという、自らの役割を果たさなかった」とTeller氏は記している。
「目指すのは、人間が真の意味で搭乗者となる車だ。あなたは自分がどこに行きたいのかを車に知らせ、ボタンを押す。すると車が、A地点からB地点まであなたを連れて行ってくれる。自力でだ。われわれはこのようにモビリティを変革できるはずだ」(同氏)
一方、Loonも難しい段階を乗り越えたようで、インドネシアの通信事業者との交渉が順調に進んでいるほか、スリランカで今週より実験を開始する。Googleはスリランカ政府が25%の株式を保有する合弁企業を同政府と設立し、それと引き換えに実験用の帯域を獲得している。
Teller氏によれば、LoonはGoogleが手がける中でも「おそらく最も突拍子もなく聞こえる」プロジェクトであり、Googleが空に浮かべた気球を制御する方法を見つけ出せなければ、早々に中止の憂き目に遭うところだったという。
2016年内には、Loonの気球がインドネシアや他の場所で「本サービスのテスト」のために飛ばされる見込みだと、Teller氏は述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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