VAIOからWindows 10 Mobileを搭載する同社初のスマートフォン、「VAIO Phone Biz」が発表された。“VAIO Phone”と聞いて、2015年に日本通信が開発/販売したAndroidスマホを思い出す人もいるかもしれないが、今回は単純にブランドを冠しただけのものではなく、正真正銘VAIOが開発を手がけた製品だ。
つや消しのアルミ削り出しボディを採用するなど、同社製PCのデザインアイデンティティーを継承するほか、長野県安曇野市の工場で出荷前の最終チェックを行う「安曇野FINISH」など、こだわりの詰まった1台となっている。発売は4月以降の予定だが、一足先に試作機をテストする機会を得たので、レビューをお届けしたい。
ますは外観からチェックしていこう。VAIOのPCには、フラッグシップの「VAIO Z」から最近アップデートされたSシリーズまで、共通カラーとしてつや消しのシルバーが採用されている。VAIO Phone Bizにも同じく、つや消しのシルバーカラーを採用。素材はアルミニウムと強化ガラス、樹脂という組み合わせだ。
アルミ製のフレームには電源や音量キー、ヘッドホン端子、microUSB端子といった必要最低限のインターフェースのほかに、余計なものが一切ない。VAIO Zにも通ずる、シンプルかつミニマルなデザインが特長となっている。
サイズは幅77.0mm×高さ165.1mm×厚さ8.3mmで、重量は167g。同じく5.5インチのディスプレイとメタル素材を採用する「iPhone 6s Plus」より約35gほど軽量だが、縦、横のバランスでは、こちらの方がやや縦長になっている。背面には緩やかなラウンドが設けられているため、手なじみは良く、大きさの割には比較的持ちやすい。
2800mAhの搭載バッテリは一体型で取り外しができない仕様だが、その分、一枚板から削り出したというアルミボディの剛性は非常に高く、強くひねっても歪みやたわみはまったく感じられない。また周囲のフレームに対し、ガラス面が一段内側に入った作りになっているのもポイント。
ガラス面を下にして落とすなど打ち所が悪くない限り、角からの衝撃にも強そうに見える。実際に耐衝撃テストをしたわけではないのであくまでも触った印象だけだが、ケースなしでも気にせず使えそうだ。
スペックはこのほか、CPUがクアルコム製のSnapdragon 617で、メモリはROMが16Gバイト、RAMは3Gバイト。64GバイトまでのmicroSDにも対応する。Wi-FiはIEEE802.11a/b/g/n/ac、Bluetoothは4.0に準拠。3Gの対応バンドは1、6、8、11、19、LTEの対応バンドは1、3、8、19、21で、ドコモとソフトバンクの提供バンドをほぼカバーしている。
さらにドコモのキャリアアグリゲーション(CA)にも対応するが、VoLTEには非対応。当然ながらSIMロックフリーだが、法人市場向けにはドコモと提携して販売を行うため、SIMロックフリー端末では珍しく、ドコモとの相互接続性試験を実施済みという。
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