UPDATE サムスン電子が発表した2015年度第4四半期(2015年12月31日締め)の決算は、予想以上に厳しい内容となった。
サムスンはさらに、2016年上半期の減益も示唆した。
2015年10-12月期の純利益は、前年同期比40%減の3兆2000億ウォン(約26億5000万ドル)だった。
外国為替相場の変動による推定4000億ウォンのマイナスの影響を考慮しても、結果は予想に届かなかった。金融情報の提供会社FactSet Research Systemsによると、アナリストらは純利益を5兆1000億ウォンと予想していた。
第4四半期の売上高は前年同期比1%の微増で53兆3000億ウォンだったのに対し、営業利益は同16%増の6兆1000億ウォンとなり、1月に入って発表していた速報値とほぼ同じだった。
第4四半期の業績は、サムスンの2つの中核事業であるスマートフォンと半導体が減速傾向にあるなか、同社にとっての新たな課題を浮き彫りにしている。
スマートフォン需要の世界的な減退は、サムスンのモバイルデバイス販売だけでなく、Appleなどのような企業へのモバイル部品供給にも打撃を与えている。
サムスンは、PCやモバイルデバイスで使用されるメモリチップの世界最大のメーカーである。また、同社は、スマートフォンおよびテレビセットの世界最大のメーカーでもある。
2015年度通期では、利益が前年比19%減の19兆1000億ウォンと、4年ぶりの最低水準を記録した。サムスンは2013年に利益が30兆5000億ウォンとなりピークを迎えたが、その後2年連続で年間の純利益が減少している。
2015年度第4四半期には、半導体事業が1年以上ぶりに前期比で減益となった。
半導体事業の営業利益は2兆8000億ウォンで、前期比では約25%減少したが、前年同期比ではわずかに増加した。
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