(編集部注:米CNETによる「Fire HD 8」のレビューを2回に分けて翻訳して公開します。前編は1月20日に公開しています)
Amazonの「Fire HD 8」は、MediaTekの「ARM Cortex A15」クアッドコアCPU(1.2GHz×2、1.5GHz×2)、「PowerVR Rogue G6200」GPU、1GバイトのRAM、8Gバイトまたは16Gバイトの内蔵ストレージ、最大128Gバイトまで拡張可能なmicroSDカードスロットを備える。
Amazon Fire HD 8は、その目的に叶った製品だ。妥当な性能のタブレットで、価格もそれほど高くはない。とはいえ、パフォーマンスに限界があるのは、単に性能が不足しているからだ。
Fire HD 8の想定ユーザーは、エンターテインメント目的で使いたいという層であり、その目的で使うときのパフォーマンスは、光沢のある本体背面と同じくらい滑らかだ。動画視聴、読書、ウェブ閲覧の際に動作が遅くなることはない。ただし、何かをダウンロードをしているときは別だ。動画や雑誌、アプリのダウンロード中はパフォーマンスが低下する。スワイプやタップへの反応が鈍くなり、メニューページの読み込み時間が長くなるほか、アプリがなかなか起動しない。このタブレットの最大の長所の1つは、大量の「Amazon Prime」コンテンツをダウンロードできることなので、ダウンロード中のパフォーマンス低下は残念だ。この問題を回避するため、筆者はFire HD 8を使っていないときに欲しいものをダウンロードすることにしてみた。
好きなゲームの種類によっては、Amazon Fire HD 8がニーズに合わないこともあるかもしれない。動くグラフィックスや高速アクションが大量に盛り込まれたハイエンドゲームにのめり込んでいる人には、まるで向いていない。要求される処理性能がもっと低い単純なモバイルゲーム、たとえば「Angry Birds」や「Candy Crush」が好きなユーザーは、Fire HD 8で十分満足できるだろう。
「Deer Hunter」や「Dead Trigger 2」などの大作ゲームをダウンロードすることも可能だが、Fire HD 8では最高のゲーム体験を得られない。これらのゲーム(とそのステージ)は読み込みに時間がかかり、画面転換や動くオブジェクトなどのグラフィックスによって、さらに動作が遅くなることもある。パフォーマンス低下が発生したのは、ゲームプレイ時間が30分を過ぎたときや、バックグラウンドで多くのアプリが開いていたとき、ダウンロードされていたときだ。もちろん、Fire HD 8はヘビーゲーマー向けのタブレットではない。これと対照的に、「Monument Valley」や「Cut the Rope」など、もっとシンプルなゲームをプレイしたときは何の問題もなかった。何かのファイルをダウンロードしているとき以外は、スムーズにプレイできた。シンプルなゲームだけをプレイするようにしよう。ゲーミングに関しては、これが筆者からの最善のアドバイスだ。
端末 | CPU | GPU | RAM | テストしたOS |
---|---|---|---|---|
Amazon Fire HD 8 | 1.2GHzクアッドコアARM Cortex A15 | PowerVR Rogue G6200 | 1Gバイト | AndroidベースのFire OS 5.0.1 |
Dell Venue 8 | 2.1GHzデュアルコアIntel Atom Z3480 | PowerVR G6400 | 1Gバイト | Android 4.4.2 |
Lenovo Tab 2 A8 | 1.3 GHzクアッドコアMediatek MT8161 | Mali-T720 | 1Gバイト | Android 5.0 |
サムスンGalaxy Tab A | 1.2GHzクアッドコアQualcomm Snapdragon APQ 8016 | Adreno 306 | 1.5Gバイト | Android 5.0.2 |
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス