Qualcommが中国政府と合弁事業を設立し、サーバチップ市場への戦略的移行を開始する計画を明かした。
Qualcommは現地時間1月17日、北京国家会議センターで開催のイベントで、この合弁事業を発表した。
この新会社は、Qualcommと中国の貴州省政府の両者が所有することになる。Guizhou Huaxintong Semi-Conductor Technology Co., Ltdと呼ばれるこの会社は、サーバチップセットの設計と開発、および製造に注力する。
Guizhou Huaxintong Semi-Conductor Technologyの資本金は18億5000万人民元(約2億8000万ドル)で、中国政府の投資部門が55%、Qualcommが45%をそれぞれ所有する。
このQualcommのサーバチップ合弁事業は貴州省の貴安新区で登記され、北京で事業を行う。提携の一環として、Qualcommは研究サポートとサーバチップテクノロジのライセンスを合弁事業に提供する。
さらに、Qualcommは将来の中国投資のために、貴州省に投資会社を設立することも計画している。
QualcommのプレジデントであるDerek Aberle氏は次のようにコメントした。
中国との協力および中国への投資の強化を進めているQualcommにとって、17日に発表された計画は重要なステップだ。われわれは20年以上前から、中国のパートナーと積極的に連携している。しかし、貴州省との戦略的協力は、中国における弊社の協業の大幅な拡大を表すものだ。
2014年7月、同社はモバイルテクノロジソリューションに取り組む中国の新興企業のために1億5000万ドルの投資ファンドを立ち上げた。
テクノロジ分野の米国企業にとって、中国市場は今も安定的に利益を得ることのできる場所だが、現地のパートナーと提携することで、中国での事業展開の不安要因を減らし、中国の規制や検閲規定に起因する諸問題を回避することができる。中国の企業は米国から出荷されるサーバプロセッサに依存している。そのため、中国を拠点とする合弁企業を立ち上げることで、Qualcommはこのトレンドを利用して、利益を拡大しやすくなる。
Qualcommはチップ事業と特許事業への分社化を要求されたが、2015年12月にそれを却下している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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