「Free Online PDF to Grey Scale Converter」は、手持ちのPDFファイルをカラーからグレースケールに強制的に変換するサービスだ。誤ってカラーでスキャンした書類をグレーに変換する用途のほか、カラー原稿を白黒印刷した場合にどのように見えるかを事前に確認する目的でも使用できる。
使い方は簡単で、PDFファイルを選択してアップロードするだけ。選べるのはローカルにあるPDFだけで、パラメータなどの設定項目もなくシンプルだ。変換に要する時間は1ページあたり15~20秒ほどで、ファイルサイズの上限は試してみた限りでは10Mバイト程度とされているようだ。
しばらく待つと完了を知らせるメッセージとともにリンクが表示されるので、右クリックしてダウンロードを実行する。作業は以上で、あとはダウンロードしたファイルをローカルで開けば、グレースケール(白黒2値ではない)に変換されていることが確認できる。
実際の挙動を見ていると、PDFから画像を取り出してグレースケール化したのち、それを再びPDFに戻す処理をしているようだ。タイトルに「Untitled」と追加されることを除けば、サービス名やURLなどのメタ情報を追加することもなく、無料のサービスとしては比較的おとなしい印象だ。
注意したいのは、グレースケール化にともなって解像度が下がるケースがあること。試した限りでは300dpiが200dpi以下に下がるケースが幾度となくあり、サイズが大きいファイルでは半ば強制的に適用されるようだ。解像度が下がるかどうかは試すまで分からないため、ここはパラメータで任意の値が選べるようにしてほしいところだ。
もう1つ、グレースケール化されるのはあくまでも画像化された部分だけで、オフィス文書などから直接出力したベクターデータには適用されないので注意したい。画像を取り出して処理する仕組みを理解していれば納得できるのだが、知らずに使うと戸惑うこともあるはず。あらゆるPDFに対応するわけではないことを念頭に置き、利用するのがよさそうだ。
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