General Motorsは米国時間1月4日、配車サービスを展開するLyftに5億ドルを出資することを発表した。オンデマンド型自動運転車の開発を目指すという。両社は、ロボットカーを開発するための共同研究チームを設置し、GMはLyftの取締役会に関与する。
ほぼすべての従来型自動車メーカーや、UberやTesla Motorsといったシリコンバレーの多数の企業が自律走行車に関心を寄せ、研究に資金を投入している。この動きの最前線にいるのはGoogleで、試験中の自律走行車はカリフォルニア州マウンテンビューの路上で走行している。
一方UberやLyftは、スマートフォンアプリを数回タップするだけで簡単に配車の予約と支払いを可能にすることで、タクシー業界に激震を巻き起こしている。
「個人の移動が将来、接続され、シームレスで、自律的なものになると想定している」とGMの社長Dan Ammann氏は声明で述べた。「GMとLyftが連携することで、このビジョンをより短期間で適切に実現できると考えている」(Ammann氏)
GMとLyftは、両社の提携によるロボットカーが道路を走行する目標時期を明らかにしていないが、GMは米CNETに対し、2016年終わりには「Chevrolet Volts」シリーズの自律走行車をミシガン州ウォーレンにある同社の技術センター敷地内に導入する予定だと述べた。
GMとLyftのような有力な自動車企業と新興企業の提携は珍しい。GMにとっては、配車サービスの利用増加や将来の自律走行車の台頭に伴い、自動車保有率の減少が予測される中で、今回の出資はある程度の保護策となりうる。
The Wall Street Journalによると、オンデマンド配車サービスは自律走行車が最初に大きく導入される分野になるとAmmann氏は考えているという。
両社の提携の一環としてまず、Lyftのドライバーは今後、米国内のレンタル拠点を介してGMの自動車を短期間利用できるようになる。さらにドライバーと乗客は、GMが車内で提供するコンシェルジュサービス「OnStar」を利用できるようになる予定だ。
今回の提携は、概してUberに次ぐ二番手の座に甘んじてきたLyftの事業を大きく後押しすることになる。Uberがサービス提供範囲を世界中に拡大し、58カ国300を超える都市で事業を展開しているのに対し、Lyftは米国の65都市でのみ事業を展開している。Lyftがこれまでに調達した資金総額は20億1000万ドルであるのに対し、Uberは66億1000万ドルを調達している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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